“秋の乾燥肌”の原因って?皮膚科医が教える摂取したい栄養素と美肌レシピ

 いよいよ秋めいてきた今日この頃。本格的に肌の乾燥が気になってくる時期ですね。実は、夏から秋にかけての季節の変わり目の乾燥肌の原因は、空気の乾燥だけではないのだとか。

 そこで今回は、この時期の乾燥肌の原因といまの時期にぴったりの対策を、現役の皮膚科医が食事面からアドバイスしていきます。

■秋はなぜ乾燥肌になりやすい?

 ココメディカルクリニック院長で日本皮膚科学会皮膚科専門医の泉さくらさんによれば、秋の乾燥肌の原因は、夏に浴び続けた紫外線によるダメージとエアコンが原因によるものの大きく2つに分けられるのだとか。これらによって肌本来の力が弱まっていることから、肌が乾燥しやすく肌荒れも起きやすくなるそうです。

■乾燥肌対策として大切な栄養素とは?

 乾燥肌対策としては、正しいスキンケアはもちろん、規則正しい生活、適度な運動、栄養バランスの取れた食生活といったインナーケアも必要です。とくに、食事から摂取する栄養素は肌の健康に役立てられるため、意識して摂取することが重要なんだそう。この時期の乾燥肌にオススメなのは次の3つの栄養素です。

●ナイアシン(ビタミンB3)

 肌のバリア機能を多方面からサポートして皮膚の炎症を抑えるため、ニキビや赤み、肌の刺激を和らげるために使用されます。保湿効果にも優れているため、肌の水分を保つ力が高まって乾燥や肌荒れを起こしにくくするそう。美容業界では、化粧品にもよく使われる注目の栄養素とのこと。食事から摂取するなら、この栄養素を多く含む魚やレバー、肉などを取り入れましょう。鶏むね肉、カツオ、たらこ、マグロ、豚・牛レバーがオススメとか。

●ビタミンB2

 脂質の代謝を助けるため、皮膚や粘膜などの細胞の再生に役立つ栄養素です。過剰な皮脂分泌を抑制するので、毛穴の開きやニキビ、肌荒れ予防にも効果が期待できるそう。不足すると肌のバリア機能が低下する可能性があるというから、意識的に摂取したいですね。レバーやうなぎ、肉、魚、アーモンドなどに多く含まれます。肉の肝臓全般、うなぎ、カレイ、卵、納豆、アーモンドがオススメとか。

●ビタミンB6

 タンパク質や脂質、炭水化物を代謝する働きをする栄養素です。皮脂分泌をコントロールする役割もあるので肌の健康には欠かせません。肌のバリア機能が向上するため、秋冬に美肌を目指すなら積極的に摂取したいものです。豚や鶏肉、レバー、マグロなどの赤みの魚、ひまわりの種やピーナッツなどの種実類に多く含まれます。赤み肉や豚肉、マグロ、バナナ、牛レバー、カツオがオススメとか。

■秋にオススメの美肌レシピとは?

 泉さんは、秋の美肌対策にぴったりの栄養素が詰まった「さんま」を使ったメニューがオススメだといいます。ぜひ作ってみては。

【さんまのカルパッチョ】

〈材料(1人分)〉

●さんま(刺身用)1尾/レタス1枚/青ねぎ1本/玉ねぎ1/4本

●醤油大さじ2/塩少々/砂糖小さじ1/オリーブオイルお好みで/柚子胡椒少々

●カシューナッツ・アーモンドをお好みで

〈作り方(調理時間約10分)〉

1.玉ねぎと青ねぎを薄切りにし、水にさらして水気を切る。レタスは1口大にちぎり、さんまは皮と骨を取って削ぎ切りにする

2.調味料は全部容器に移し混ぜてドレッシングに、カシューナッツやアーモンドはミキサーやめん棒などで粉砕しておく

3.最後に、さんまと野菜を盛り付け、ナッツ、オリーブオイル、ドレッシングの順に上からかけて出来上がり!

 泉さんによれば、「食事だけで栄養素が不足しがちなら、サプリメントも上手に取り入れるとよい」とのこと。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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