南海トラフ地震臨時情報が発表されたときの対応
ここからは、南海トラフ地震臨時情報が発表されたときに私たちが取るべき対応を、具体的に紹介していきます。
調査中
南海トラフ地震臨時情報の調査結果が発表されるのを待ちながら、水と食料の備蓄はあるか、携帯ラジオや懐中電灯の電池は切れていないかなど、防災用品の確認を進めておきましょう。
調査結果によっては、大規模地震に備えて親戚や知人宅への事前避難が求められることがあります。安全な避難場所、避難経路を確認しておきましょう。
巨大地震警戒
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)が発表されたら、慌てることなく、日ごろの地震への備えを再確認することが大切です。そして、地震発生時にはすぐに避難できるように準備をしておきましょう。具体的には、下記のような備えをしてください。
・水と食料を備蓄する
・地震で転倒する危険がある家具を固定する
・非常持ち出し袋に荷物をまとめる
・避難場所と避難経路を確認しておく
・安否確認の方法を家族と話し合っておく
・着替えと靴、非常持ち出し袋を枕元に置いて就寝する
・津波や土砂災害の危険がある地域には近づかない
・必要に応じて事前避難を検討する
事前避難を検討した方がよいのは、地震発生後の避難では間に合わない可能性のある人々です。
障害のある人、高齢者、乳幼児、妊産婦などの要配慮者は、親戚、知人宅などへの1週間程度の事前避難を検討してください。
地震発生から30分以内に、30㎝以上の津波のリスクがある地域などを対象として、事前避難が検討されます。要配慮者のみ避難する地域と、住人全員が避難する地域とがあるので、自治体のサイトなどで確認してみましょう。
そのほか、耐震性の低い住宅で暮らしている人なども、必要に応じて事前避難を検討しましょう。
巨大地震注意
日ごろの地震への備えを再確認するとともに、地震発生時にはすぐに避難できる用意をしたうえで、通勤・通学などは普段どおりの生活を送りましょう。
事前避難は求められませんが、不安がある人は個々に自主避難を検討しましょう。危険な場所には近づかない、家族の居場所を確認しあう、家具が倒れてくるおそれのない部屋で就寝するなど、いつもよりも安全を意識して過ごすようにしてください。
調査終了
南海トラフ地震が発生する可能性がなくなったわけではありません。引き続き地震への備えを行いながら、日常生活を送りましょう。
実際に地震が発生した場合の対応
南海トラフ地震の発生に備えて、地震発生時にまずとるべき行動を具体的にイメージしてみましょう。
身の安全を守る
緊急地震速報が発せられたり、大きな揺れを感じたりしたら、まずは身の安全を確保することが最優先です。倒れてくる危険のある背の高い家具からは離れ、丈夫なテーブルの下などに入り、落下物から頭を守りましょう。
マンションの高層階では揺れが長く大きくなり、家具が横に滑るように移動する現象が発生することがあります。壁と移動してきた家具との間に挟まれないよう注意してください。
火の始末をする
ガスレンジを使用中だった人は、大きな揺れがおさまってから、火の元を確認しましょう。
なお、ほとんどの住宅に設置されているガスメーター(マイコンメーター)は震度5以上の揺れを感知した場合に、自動的にガスを止める装置が内蔵されています。そのため、大きな揺れが発生している最中に、無理に火を消しに行く必要はありません。
逃げ道を確保する
割れたガラスなどでケガをしないよう注意しながら、窓や玄関ドアなどを開けて、逃げ道を確保してください。
家の外では
家の外にいるときは、看板の落下、ブロック塀の倒壊などの恐れがある場所から離れるようにしてください。
避難をする
家屋の倒壊、大規模な火災、津波の到来などの危険が迫っているときは、速やかに避難をしてください。
災害情報を確認する
テレビ、ラジオ、インターネットなどを通じて、信頼性の高い、最新の災害情報を確認しましょう。
過去の南海トラフ地震では、時間差で巨大地震が発生したことがあります。南海トラフを震源とする地震が発生したときは、大規模地震の可能性を知らせる南海トラフ地震臨時情報に注意してください。
配信: 防災ニッポン