全国霊感商法対策弁護士連絡会は10月16日、自民党や立憲民主党など、主要8政党に対して旧統一教会(世界平和統一家庭連合)に対する取り組みをたずねる公開質問状を送付していたところ、全党から回答があったと明らかにした。
旧統一協会をめぐっては、与野党、とくに自民党の国会議員との関係を指摘する報道が相次いでおり、10月27日投開票の衆院選でも、裏金問題や経済・防衛などとともに「争点」の一つになるとされている。
衆院選に先立って、全国弁連は10月10日、主要8政党の党首・代表(自民党は幹事長も)に宛てて、旧統一協会と関係ある議員の調査や被害者救済に関して公開質問状を送付。10月14日を締切としていた。
それぞれの政党の回答は全国弁連の公式サイトに掲載されている。
●自民党「ガバナンスコードを遵守する」
自民党(幹事長室)からの回答は以下の通り。
「昨年、いわゆる旧統一教会及び関連団体と与野党を含めた国会議員との関係についてマスコミ報道があり、これを受けてわが党の所属の国会議員に対し点検・報告を実施し、党改革実行本部においてガバナンスコードの改定を行ったところです。今後もこれを遵守した政治活動の徹底をします。
また、国会においても不当寄附加入防止法を成立させ、被害の拡大を防ぐ対応をしてきました。
なお、解散命令を求める請求がなされ、現在、裁判所において司法審査が行われているところなので、三権分立の立場からコメントを申し上げることは差し控えますが、今後の状況も勘案した上で必要があれば国会において各党各会派で議論していくことが大事だと思います」
●「どういうふうに反省するのか、注意深く聞いて」
全国弁連の紀藤正樹弁護士は都内の記者会見で「やはり裏金と統一教会、あえていうなら経済政策の三本柱が争点です。国会議員の先生方も与野党問わず十分に理解しているから今回の回答があったと捉えています」と評価した。
山口広弁護士は「投票する際には、統一教会と縁があった候補者の方々が現在の選挙演説などで、どういうふうにこれまでのことを反省して、改めるのかについて注意深く聞いていただきたい」と述べた。
配信: 弁護士ドットコム