「朝レチ」「夜レチ」って知ってる?人気の美容成分レチノールの正しい使い方について皮膚科専門医安藤先生にお伺いしました。

「朝レチ」「夜レチ」って知ってる?人気の美容成分レチノールの正しい使い方について皮膚科専門医安藤先生にお伺いしました。

「朝レチ」「夜レチ」「A反応」って聞いたことはありますか?

実はこれらは、最近特に人気となっている美容成分、レチノールに関する言葉なのです。

本当に効果があるの?どんな人に向いている??

今回は、シワを改善すると話題のレチノールについてあんどう歯科・美容ヒフ科の安藤かおり先生にお話を伺いました。

話題のレチノールはビタミンAの一種。どんな効果があるの?

レチノールはビタミンAの一種で、その効果はいくつもあります。

皮膚の細胞分裂を活性化してターンオーバーを促しシミやくすみに効果を認めます。

皮脂腺も抑制されるため皮膚のベタつきやニキビへの効果もあります。

真皮のコラーゲンやエラスチンが増えてふっくらとした肌になり、たるみや小ジワの改善にも繋がります。

レチノールには種類があるって知ってる?

レチノールには純粋レチノールとレチノール誘導体があります。

純粋レチノールは安定性が低く、通常皮膚の中ではパルミチン酸レチノールのようなレチノール誘導体の形で貯蔵されています。

レチノール誘導体はレチノールに別の物質(パルミチン酸や酢酸など)をくっつけて安定化させたものです。

レチノール誘導体は安定化した物質のため、レチノール誘導体配合の化粧品は朝夜どちらも使えるものが多いです。

皮膚の老化は20%自然老化、残りの80%は紫外線による光老化といわれています。

皮膚に貯蔵されているパルミチン酸レチノールは紫外線を吸収して強力な自然の紫外線防止剤として働き、光老化から皮膚を守っています。

そのため朝にレチノール誘導体を塗布することは肌を守る働きをしてくれます。

しかし純粋レチノールは不安定な物質であり紫外線によって光線過敏を引き起こして紫外線によるダメージを強くしてしまうため基本的には夜のみの塗布が推奨されます。

レチノールをスキンケアで用いるタイミングは化粧水や乳液の後に使用するのがいいです。

A反応が起こるって本当?レチノール含有化粧品の正しい使い方

ビタミンAは脂溶性ビタミンのため基本的にレチノール含有の化粧品には油分が含まれています。

ビタミンCなどの水溶性の化粧品と併用する場合は先に水溶性の化粧品を使用する必要があります。

また、後述するA反応というレチノールによる副作用は先に保湿してからレチノールを使用することである程度抑えられるため、初めてレチノール製品を使用する方は必ず保湿をしてからレチノールを塗布するようにしましょう。

ではA反応とはなにか説明していきましょう。

A反応はレチノールなどのビタミンAを皮膚に塗布した時に起こる皮むけや赤み、かゆみのことを言います。

本来肌にはビタミンA(レチノール)が貯蔵されています。

しかし日焼けをしていたり、ビタミンAが不足している皮膚にいきなり多くのビタミンAを補給すると急激にターンオーバーが起こり皮むけやかゆみが出現してしまいます。

A反応は皮膚がビタミンにAになれて徐々に落ち着くので、過度に心配をする必要はありません。

ですが、初めてレチノールを使用する際は刺激の少ないレチノール誘導体から使用し、純粋レチノールを試す場合も濃度の低いものから始めましょう。

また、少しでも刺激を抑えるために保湿をしてから塗布するのがおすすめです。

最後に、レチノールを使う際の3つのポイントをまとめます。

1.レチノールを始めて使うときは誘導体タイプからがおすすめ

2.純粋レチノールを試すときは、濃度の低いものから

3.純粋レチノールは夜のみの使用が推奨されています

高い効果が期待できるレチノール。

レチノールを正しく使用して、健康的なふっくらとしたくすみのない肌を目指しましょう。

[執筆者]

安藤かおり先生

皮膚科専門医

名古屋大学卒業後、初期研修を得て名古屋大学医学部皮膚科に入局。

その後、総合病院の皮膚科に従事し、日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医を取得。

2023年に愛知県名古屋市であんどう歯科・美容皮フ科を開院。

シワ・たるみやシミなどの治療をおこない、患者様の美を保つサポートをしている。

ヒアルロン酸注入やボトックス注射が得意。

あんどう歯科・美容皮フ科

https://ando-db.jp

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キレイ研究室
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「今よりもっと、これからもずっときれいでいるために。」をコンセプトに、化粧品開発、ヘルスケア、ネイリストなどさまざまなジャンルの専門家が、中立の立場から「キレイ」についてのコラムを発信しています。
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