せっかく読んだけど…内容を忘れた
秋といえば読書を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか? 気温も涼しくなってきて読書に集中しやすいこの時期は、知識を習得するのに最適と言えるでしょう。これから本を読もうとしている人、既に読んでいる人にも向けて、読書した内容を忘れないようにする“読書術”について紹介します。
(1)
本を読んで得た知識を忘れないようにするには、学んだことを実際にやってみる過程が大切です。知識としてインプットした情報を行動によってアウトプットすることで、スキルの習得や習慣につながります。
実際に行動した後は、自分へのフィードバックをしてみましょう。早起きに関する本を読んだなら、書かれてある内容をやってみた結果どうなったのか、どう感じたのかについて書き出します。頭のなかで振り返ることもできますが、客観的に状況を把握するために文字として言語化するのが大切です。書いていくうちに頭のなかが整理され、よかった点や改善点が浮かんでくるはず。この作業を繰り返すことで、本で学んだ知識と習慣が身に付きますよ。
(2)
読書ノートを作ると、本で得た知識を体系的にまとめられるだけでなく、ジャンルを越えて知識を横断できるという特長があります。読書中に記憶しておきたい部分に付箋で目印を作り読書後に要点を書き出します。要点をふり返り、学んだことや気づいたこと、感想を記録します。学んだ知識をどう取り入れていくのかについて考えると、より記憶に定着しやすくなりますよ。
読書ノートはアナログとデジタルのどちらでもOKです。手書きの読書ノートは、文字を書くという動作で理解度が深まることやオリジナリティを出せる、愛着がわくなどのメリットがあります。一方、後で振り返った時に知りたい情報を見つけるまでに時間がかかるというデメリットもあります。Webツールやアプリの読書ノートは、加筆・修正が楽なので、ページ内検索で知りたい情報にすぐアクセスできるというメリットがあります。パソコンやタブレットなどの端末が必要なので、操作に慣れていないと不便に感じるのがデメリットです。
(3)
ブログやSNS、書評アプリなどを通じて、第三者に向けた発信も“忘れない読書術”の一つです。文章だけではなく、本の表紙画像にコメントを添えて投稿したり、読書ノートの写真を投稿したり、工夫して発信すると誰かの反応をもらえるかもしれません。
Webに向けた発信だけではなく、家族や友人など身近な人との会話で本の内容を話すことも記憶の定着につながります。為になった部分やおもしろいと感じた部分を具体的に話すことで、本で学んだ知識を自分に落とし込むことができるのです。もしうまく話せないなら、まだ理解が深まっていないのかもしれません。改めて本を読み返し、特に覚えておきたい部分に絞って話すことから始めてみましょう。
(夏木紬衣)
配信: LASISA
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