この世を去った最愛の弟、最後に残した優しすぎる言葉に感涙|NHK「光る君へ」第39回

この世を去った最愛の弟、最後に残した優しすぎる言葉に感涙|NHK「光る君へ」第39回


悲しいが、第39回ではふたりの重要人物がこの世を去った。

ひとりは伊周、そしてまひろの弟・惟規だ。軽いノリでありながら、まひろの心を支えた惟規の存在の大きさを改めて感じる回だった。

父、複雑。


年末年始に屋敷に戻ったまひろ(吉高由里子)。今回もお土産がいっぱいだが、道長(柄本佑)から賢子(南沙良)への贈り物である裳着の祝いの絹織物も持ち帰っていた。

その豪華さに、為時(岸谷五朗)や藤原惟規(高杉真宙)、いとが驚きの表情を浮かべる。惟規は「やっぱり自分の子はかわいいんだな」とぽそり。これに驚いたのは為時だ。

そう、為時は道長とまひろが良い関係だというのは知っていたが、賢子が道長の子だということを実は知らなかったのだ。

惟規は知ったというより察した、ということなのかもしれないけれど……。

為時としては複雑だろう。

そして、ここで明らかになったのは「賢子が自分の娘だと道長は知らない」とまひろが思っているということ。いろいろとまひろはヒントを出しているが、どうなのだろうか。いや、気がついてないだろうな……不義と聞いてもまさか自分が相手とは思っていなさそう……鈍いもんな……と思わせるものが道長にはある。

つまり、裳着の祝いが豪華なのはやはり、まひろの娘だから、というだけなのかもしれない。

気安いまひろと道長の関係


父の複雑な気持ちをよそに、まひろと道長の関係はある意味、良好だ。いや、道長が気軽にまひろを訪れすぎなだけなんだが。

そう何かと、まひろを訪れている。

元服の儀を控え、敦康親王が彰子(見上愛)に別れのあいさつをしている場面を見て、道長は気が気じゃない。敦康親王が光る君にかぶれて真似をしているというのだ。光る君は義母に想いを寄せていた。

まひろは創作だから、と相手にしない。「つまらぬことを……」と一蹴である。道長が必死になるのを「はいはい」といなしているまひろが微笑ましい。道長はきっと他の人にはこんなことを言わないだろうし、道長をこんなふうにあしらうこともしないだろう。ふたりだけの距離感が尊い。

が、本気で心配している道長のせいで、敦康親王は彰子から引き離される。不憫である……。

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