2024年11月3日開催 おねり行列や鹿踊りで歴史を感じる1日に
吉田秋祭は、吉田藩の総鎮守「南山八幡神社」の神幸祭として1664年に始まったと伝わる伝統行事。
毎年11月3日に開催され、宇和島ならではの牛鬼や鹿踊りを楽しみに多くの人が集う活気あふれるお祭りです。
幕末期に描かれた複数の絵巻物に「おねり行列」が描かれ、吉田町は江戸時代と変わらない町割りの中で、江戸時代後期から今の形態が継承されていると言われています。
仙台伊達家の流れをくむ陣屋敷として栄えた吉田町では、贅を凝らした練車や立体刺繍の飾り幕が多く登場し、当時の財力を物語っています。
そんな豪華絢爛、江戸時代の祭礼絵巻さながらの典雅なおねり行列をぜひご覧ください。
タイムスリップ? 吉田の歴史を感じるおねり
人形屋台の行列を「おねり」と呼び、おねりには御船、練車、鹿の子、牛鬼、宝多、御用練りなどがあります。
牛鬼、鹿踊などは南予地方独特の練りで、愛媛県内でも主に南予地方に見られる珍しい祭りです。
徒歩御用練りという先頭を歩く侍集団から始まり、三国志で有名な武将「関羽」や、「七福神」、「楠木正成」、「太閤秀吉」など人々の信仰や当時の願いが伝わる人物が次々と登場します。
吉田では「うしょうに」または「うしょうにん」とも呼ばれる宇和島の祭りには欠かせない「牛鬼」。
町内の各戸に首を突っ込み、悪魔払いをしてまわる牛鬼だが、「吉田の暴れ牛鬼」と称されるほど吉田の牛鬼は有名。
他のどの地方でも見られないほど壮絶なパフォーマンスは必見です!
仙台伊達家と繋がりが深い宇和島市では、西日本では珍しい“鹿踊り”が奉納されます。
西日本方面では福井県小浜地方と愛媛県南予地方周辺にのみ見られる「鹿踊り」。
江戸時代初期に宇和島藩主伊達秀宗が宇和島に入部したのを機に、郷里・仙台を懐かしんで伝えられたものだと言われています。
吉田の鹿踊りは「鹿の子」と呼ばれ、親鹿が二頭、牝鹿が一頭、中鹿が二頭に子鹿が二頭の七ツ鹿。
元々は五ツ鹿でしたが、幕末の絵巻に子鹿が加わった7頭となった姿がみられ、牝鹿の母性を強調するためのものと考えられています。
親鹿の吹く笛の音に合わせた子鹿の楽しい庭見に牝鹿の奪い合いと、南予随一と名高い踊りを堪能してくださいね。
■ 吉田町秋祭り2024
開催日/2024年11月3日(日)
開催時間/10:00~15:00
開催場所/愛媛県宇和島市吉田町東小路~桜丁
住所/愛媛県宇和島市吉田町東小路
お問い合わせ/0895-49-5700(宇和島市観光情報センター)
記事公開日:2024/10/21
配信: イマナニ
関連記事: