フッ素は体に悪いの?過剰摂取はどこまで?
フッ素塗布は歯質を強くするために有効ですが、「フッ素は体に悪い」といった意見を聞いたことがあるかもしれません。過剰摂取とされる量はどの程度なのでしょうか。
日本歯科医師会によると、60kgの成人の場合、大人用の歯磨き粉(フッ素濃度1450ppm)を80g以上飲み込むと中毒症状が出ると言われていますが、そのためにはかなりの量が必要です。致死量はその何倍もの量を摂取する必要があるため、そこまで摂取することはなかなか難しいといえるでしょう。
部分入れ歯の人がフッ素塗布を行うメリット
部分入れ歯を使用されている方は、金属の留め具(バネ)がかかっている歯のむし歯リスクが高くなるため、しっかり留め具に溜まった汚れをブラシで取り除くことに加えて、歯の質をフッ素で強化してあげましょう。
せっかく入れ歯を作っても、支えている歯がむし歯になると合わなくなってしまうこともあります。また、しっかりとお手入れをしていても、年齢とともに歯質はもろくなりがちです。定期的に歯科医院で検診を受け、必要に応じてフッ素塗布を検討してみてください。
参考文献:
日本歯科医師会「フッ化物の推定中毒量」
https://www.jda.or.jp/park/prevent/index05_05.html
日本口腔衛生学会・日本小児歯科学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科医学会
「4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法」
ttps://www.kokuhoken.or.jp/jsdh/news/2023/news_230106.pdf
配信: 医科歯科健診コラム