体型の変化にショックを受けた日々
――きびのさんは、着痩せコーデに対してどんな印象を持っていましたか?
きびのあやとら(以下、きびの):私は今回の書籍のお仕事のお話しをいただいて、ゆりさんに出会って初めて着痩せコーデに興味を持ちました。それまでは、言い方は悪いですが、「気休め」みたいに思っていたんです。痩せて見えるためには、服に体を合わせていくしかないと思っていたし、ゆりさんのInstagramを見ても、「すごいけど、本当に私もこうなれるのかな?」と半信半疑でした(笑)。
――着痩せコーデに対する考え方が変わったきっかけは何だったのでしょうか。
きびの:実際にゆりさんにお会いしてコーディネートしていただいて、「着痩せって本当にできるんだ!」と感激したからです。手持ちの服を持って行ってアドバイスをしていただいたのですが、「気休めなんかじゃなく、おしゃれのテクニックの一つとして使えるんだ!」と、認識が変わりました。
――きびのさんも体型の変化に悩んでいたのでしょうか。
きびの:私は産後に体型が変わって、似合っていた服が着られなくなったのが悲しかったですね。オシャレができない原因は自分の体型だと思っていたので、ダイエットをしたり、補正下着を使って体型を服に合わせようとしていました。
今でも鮮明に覚えているのですが、娘のお宮参りに着ていく服を買うために、産後初めて1人でお出かけしたんです。でも、どれを着ても入らないし、入ったとしても全然素敵じゃない。それが本当にショックでした。
さらに、運動しようと決心してスポーツジムに申し込みに行ったら、私1人なのに「お子さんの入会ですか? お母さんご自身ですか?」と聞かれて……。会員証の写真を撮るために私なりにオシャレをして行ったし、初めて来たジムなのに、どうしてお母さんだとバレたんだろう。自分でも変化を感じていたけど、他人からも今までとは違って見えているんだということに衝撃を受けました。そういう出来事が積み重なり、自信を失っていった気がします。
着痩せコーデの意外な効果とは
――まずは、どんなことから始めればいいのでしょうか。
おかだ:最初はいつも選んでいる服のサイズを見直してみることから始めるといいと思います。太って見えるのは、お肉のむちっとした質感が服の上からでもわかってしまうからなんですね。そこで、サイズを思い切っていくつか上げてみと、服がシルエットを作ってくれるので、体のラインを消すことができます。
大きいサイズ=体が大きく見えてしまうと思う人もいるかもしれませんが、「服の中に詰まっているのは、肉ではなく空気です」という顔をしていれば大丈夫です(笑)! こんなふうに、家にある服や、無理なく手に取れるような価格で模索しながら挑戦できるような内容の本になっています。
――初心者がやりがちな失敗はありますか?
おかだ:ときどき、「オシャレをしよう!」と一念発起して、いきなり物凄く派手な一着を買う方がいます。一番びっくりしたのは「パーソナルカラー診断で似合うと言われたから」と、明らかにご本人もしっくりきていないであろう、ダンスパーティーに着ていくようなピンクのフリフリブラウスを買ってきた相談者の方。
「それはちょっと日常に寄り添ってないよね」とさすがに止めました。私としては、「あなたにはコレが似合う」という答えを出すのではなく、鏡を見て「どう思いますか?」と相談しながら、その人がしたいオシャレをお手伝いしたいと思っています
――着痩せコーデができるようになると、どんなメリットがあるのでしょうか。
おかだ:体型を綺麗に見せられるとオシャレが楽しくなるし、まったくしなくなっていたメイクをするようになる方もいます。また、「今の体型でこんなにオシャレができるなら、痩せたらもっと綺麗になれるかもしれない」とポジティブな気持ちでダイエットに取り組んで成功するケースもすごく多いんです。ご本人の中から「もっと素敵になりたい」という気持ちが湧き出てくることが大切だと思っています。
<取材・文/都田ミツコ>
【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。
配信: 女子SPA!
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