こんにちは。インテリアアドバイザーのアダチツヨシです。
今回は久しぶりに、私が選ぶ“これぞ名品”なアイテムをご紹介しようと思います。
早速ですが、皆さんは日常的に「時計」を意識しますか?
時計といっても、掛け時計、置き時計、腕時計・・・いろいろなタイプがありますよね。
近頃は、スマホがメインの時計としての役割を果たしている方も多いかと思います。
掛け時計や置き時計は、時間を知らせてくれるという本来の重要な目的もありますが、
インテリアの視点から見てもポイントになるアイテムです。
ときに空間の印象的なアクセントとなり、ときに空間を引き締めるサポート的な役割も果たす存在。
そんな「時計」が今回のテーマです。
シンプルで見やすさ抜群!RIKI CLOCK
まずはお部屋の主役になる時計のお話。
こちらは私の実家につけている掛け時計です。
一昨年前にリフォームした際、高齢の両親でも見やすく、またシンプルで空間に馴染みやすかったことから購入しました。
こちらの時計、ご覧になられたことがある方も多いのではないでしょうか?
名前は「RIKI CLOCK(リキクロック)」といいます。
2004年にグッドデザイン賞を受賞したデザインで、壁掛け時計の定番品として広く普及しています。
インテリア好きにはかなり知られているアイテム。
家具屋さんや雑貨屋さんなどでもよく見かける時計ですね。
「定番品」と聞くと、何となく避けたくなる天邪鬼な私ですが、このデザインは別物。
やっぱり良いものは良いんです。
視認性の良さやデザインの持つ普遍性はもちろんのこと、ものづくりの背景も素敵です。
魅力的なものづくりの裏側
「タカタレムノス」という富山県のメーカーで製造されているこの時計。
2024年で創業40年を迎えたタカタレムノスですが、
それ以前から時計の製造に携わっていたという長い歴史を持ちます。
そんな環境のもと生まれる時計は、安心の品質。
加えて、この円状の木枠はタンバリンやドラムなどの楽器製作を長年経験した木工職人さんの、手工業の熟練した技によって成形されているのだそう。
そう聞くと、ただの輪っかも何だか崇高なものに思えてきます。
先日ふと、この“Riki”の文字が刻まれた時計があと2つ、我が家で愛用されていることを思い出しました。
全く意識をしないうちに集まってきた3つの時計たち。
ちなみに腕時計は妻が独身時代に購入していたものです。
そんな夫婦揃って虜になってしまったデザインを生み出した人物。
それが、日本のプロダクトデザイン界の巨匠・渡辺力(ワタナベリキ)さんです。
そう、“Riki”はデザイナーの名前なのです。
1911年生まれ、壁掛け時計「RIKI CLOCK」が発表された2003年当時、渡辺力さんは何と92歳だったそう。
長くデザイン界で活躍を続けられたそのパワーに驚きです。
きっとこの先も残り続ける名作の予感。
改めて、歴史に残るデザインは時代に左右されないんだなと感心します。
渡辺力さんについて
<タカタレムノスオフィシャルサイト>
配信: na-na