みんなの疑問!子役の給料はどのくらい?

みんなの疑問!子役の給料はどのくらい?

子どもが稼いだお金は本人のもの

世間から押しも押されもせぬ子役として、またプロの役者として扱われるようになっても、親の前ではかわいい自分の子どもであることには変わりがありません。

しかし、法律上、たとえ子どもが未成年であっても「稼いだお金は本人のもの」ということが厳密に定められています。

一般的には、子役は芸能プロダクションに所属することになります。

この場合、子役は自ら芸能プロダクションと労働契約を締結し、子役としての労務を提供することになるため、稼いだ賃金は子ども自身のものなのです。

このような場合においては、労働基準法が定めるところによると、たとえ親権者であっても子どもに代わって使用者と労働契約を締結することはできません。

つまり、賃金も子どもに代わって取得することはできないのです。

子どもが稼いだ賃金を、子どものために管理する権限はありますが、無断で消費することは許されません。

人気子役の安達祐実さんの場合、自分の賃金で家がリフォームされたエピソードを後になって語っています。

こうしたことは、法的に争えば親が処罰されたかもしれません。

一方、内山信二さんの場合、事務所側がこうした法的な権利を順守したために、現金支給されたお金は自分で数えてサインしなければなりませんでした。

また、確定申告も形式上は自分でしていたと語っています。

いずれにしても「子どもが稼いだお金は本人のもの」という大原則は知っておきましょう。

正しい金銭感覚を学ばせることも親の仕事

子役の場合は人気が出ると億レベルで稼ぐこともあります。

ただし、子どものときから大金に慣れてしまうと、金銭感覚が狂ってしまい将来的に苦労することも多いのも事実です。

こうした事情は日本の売れっ子役であっても、ハリウッドスターと呼ばれるような世界的に人気がある子役でも変わりません。

もちろん、すべての子役が不幸な大人になるとは限りませんが、金銭感覚の破綻などによって、普通の人では陥ることのないトラブルに巻き込まれることもあるようです。

たとえば、「ホーム・アローン」でおなじみのマコーレー・カルキンさんは、映画が大当たりしたことによる巨額のギャラを巡り、本人だけでなく両親の金銭感覚が破綻して、争いが絶えなかったといいます。

そうしたことから、ヘロイン中毒になるなど華々しい生活から一転した生活を味わっているのです。

また、「シックス・センス」「ペイ・フォワード」などの代表作を持つハーレイ・ジョエル・オスメントさんも精神的、経済的な急激な変化に耐えきれなかったのか、飲酒運転や薬物所持などで逮捕されることを繰り返しました。

日本においては、先に紹介した内山信二さんは、現金支給されることによって「自分は親より稼いでいる」といった感情が沸き起こったと語っています。

実際、経済的に一家の大黒柱だったため、さらにこうした自信に拍車がかかったといっています。

何しろ、高校生のお小遣いが5千円にもならないような時代において、7歳の内山さんのお小遣いは5万円ほどだったといいますから、金銭感覚が壊れても仕方がないかもしれません。

こうした状況になるリスクもあるのも子役なので、正しい金銭感覚を学ばせることも親の仕事なのです。

一般の人より早く収入を得る子役には「お金とは何か」という早期教育が必要ですし、「欲しいものがいつでも買えるわけではない」という支出をコントロールする術を教えておく教育も重要です。

ある程度の年齢になれば、家族のなかで予算会議などに参加させ、収入を貯蓄や投資に回すことや、どうやったら節約できるのか、などを教えるのも有効だといわれています。

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