定期健康診断
企業で働いている人にとって、健康診断は毎年の恒例行事です。会社の指示により無料で受診することから、その存在を重要視していないという方も少なくありません。確かに人間ドックと比較すると検査項目の数は劣りますが、企業による実施が義務付けられている定期健康診断では全部で11項目の検査項目が設置されており、その内容は意外と充実しています。
労働安全衛生法に基づくの検査項目
労働安全衛生法に基づく定期健康診断の検査項目は、「1.既往歴及び業務歴の調査」「2.自覚症状及び他覚症状の有無の検査」「3.身体測定、眼科検診、聴力検査」「4.胸部エックス線検査及び喀痰検査」「5.血圧の測定」「6.貧血検査」「7.肝機能検査」「8.血中脂質検査」「9.血糖検査」「10.尿検査」「11.心電図検査」と定められています。なお、定期健康診断の対象者は「常時使用する労働者」とされています。
オプション検査項目
オプション検査として、子宮頸がん、乳がん検診、前立腺(PSA)、腹部超音波検査、ピロリ菌検査を追加することも可能です。オプション検査の費用がどうなるのか、そもそも受診可能かどうかについては、企業や医療施設によって異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。
特定健康診査(特定健診)
また、近年生活習慣病による死亡者数が増加していることから、その予防を目的とする健康診断の制度「特定健康診査(特定健診)」が設けられました。こちらは40〜74歳となる医療保険の加入者が対象です。その検査項目は、質問票(服薬歴、喫煙歴等)や身体測定、血液検査、血圧測定、理学的検査(身体診察)、検尿(尿糖、尿蛋白)が挙げられます。
配信: 医科歯科健診コラム