前作は池井戸潤氏の小説が原作。今回は違うの?
『民王』の原作者である池井戸潤氏の小説は、『半沢直樹』『下町ロケット』『花咲舞が黙ってない』『ハヤブサ消防団』などなど、数多くの大ヒットドラマの原作になっていることでも有名です。
2010年に単行本が出版された『民王』も、文藝春秋・KADOKAWAからそれぞれ文庫版も出る人気ぶり。2021年には続編となる『民王 シベリアの陰謀』(KADOKAWA刊)が発表されており、今年の5月に角川文庫で文庫版が刊行されています。
今回は、その続編が原作なのかと期待していました。しかし、公式ホームページを見ると……
「2015年に放送された名ドラマ『民王』が9年ぶりにReturn!
池井戸潤原作『民王』に~Inspire インスパイア~され
主演:遠藤憲一で『民王R(たみおうあーる)』となって帰ってくる!」
……はて? インスパイアというのは、一体? 言葉通りに受け取れば、尊敬する作品に触発され、同じテーマに基づいて創作されるということです。どうなのでしょうか?
ただ、主演の遠藤憲一は、池井戸氏との対談において「池井戸さんの作品は、根底には必ず社会問題がある。そこがガツンとありながら、道を逸れていくおもしろさが真骨頂だと思うんです。そのなかでもとくに弾けているのが『民王』。池井戸さんが作ってくれた原型は壊れていないと思う」(テレ朝POST/2024年10月11日)と語っているので、原作の良さは引き継がれている可能性が高いです。
インスパイアならなおさら、脚本家の力量に期待
インスパイアとなると、作品の面白さはより脚本にかかってくると言っても過言ではありません。
前作の西荻弓絵氏に代わって、本作では加藤陽一氏を中心に複数人で担うようです。加藤氏は、大学時代に放送作家としてデビューして、『アイカツ!』『妖怪ウォッチ』『宇宙兄弟』をはじめとする多数のアニメ作品で、シリーズ構成・脚本を担当。キャッチーな決め台詞を生み出し、幅広い層に向けてヒット作品を送り出してきました。
ゴールデンプライム帯のドラマの脚本を担うのは初となりますが、ヒットメーカーの構成・脚本には期待できそうです。
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前作ファンからすれば、確かに若手のメンバーが話題性先行で選ばれた印象がぬぐえませんが、面白くなる要素はありそうです! 不安と期待の入り混じる初回鑑賞になりそうです。
<文/鈴木まこと(tricle.ltd)>
【鈴木まこと】
tricle.ltd所属。雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Twitter:@makoto12130201
配信: 女子SPA!
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