外出が困難な場合は「福祉タクシー」や「介護タクシー」も
さらに、外出が困難な高齢者には、「福祉タクシー」や「介護タクシー」があります。
「福祉タクシーは、利用するのに条件がありますが、買い物やレジャー、旅行など自由に利用できます。
介護タクシーは介護保険が適用されるサービスで、用途は通院や預金の引き出しなどに限られます。福祉タクシーと介護タクシーを利用したい場合は、自治体の福祉系の窓口か、地域包括支援センターに相談することをおすすめします」(服部先生)
服部先生は、「自分で行く必要があるか、手紙などですむのか、決めることから始めましょう」とアドバイスもしてくれました。また、「通院が必要なら訪問診療も利用できる」とのことです。
「外出支援サービス」の活用で外部とのかかわりをもてる
このほかに、多くの自治体が実施しているのが、買い物や外食、イベントの参加などに専門のヘルパーやスタッフが同行してくれる「外出支援サービス」があります。
また、介護が必要な人に旅行を楽しんでもらうためのサービスに「トラベルヘルパー」も。介護の技術と旅の業務知識を兼ね備えた専門家が旅行に付き添ってくれます。
運転免許証を返納すると、外出する機会が減ってしまうケースもありますが、家に閉じこもっていると、心身ともに衰えてしまいます。高齢者にとって外出は、外部とのかかわりをもてるという点でも大切ですから、外出の機会を減らさないようなサービスの利用も考えましょう。
【NPO法人渋谷介護サポートセンター理事長 服部万里子先生】
服部メディカル研究所所長。公益社団法人・長寿社会文化協会理事長、NPO渋谷介護サポートセンター理事長、日本ケアマネ学会理事などを兼務。元立教大学教授。看護師、社会福祉士、主任介護支援専門員の資格も持つ。
<構成/女子SPA!編集部>
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