「胃がん・スキルス胃がんになりやすい人」の特徴はご存知ですか?医師が徹底解説!

「胃がん・スキルス胃がんになりやすい人」の特徴はご存知ですか?医師が徹底解説!

胃がん・スキルス胃がんの主な原因

胃がんの原因は、まだ完全に解明されていませんが、ピロリ菌感染、食生活、喫煙、飲酒、遺伝などが複合的に作用すると考えられています。

ピロリ菌

ピロリ菌は、胃の粘膜に慢性的な炎症を引き起こし、胃がん・胃潰瘍などのリスクを高めます。胃がん検診などでピロリ菌の感染が疑われた場合にはお近くの消化器科を受診してください。

塩分の過剰摂取

前述の通り、塩分の多い食事は胃炎や胃がんのリスクになります。胃がん予防の観点でも減塩は大切です。さらに減塩することで高血圧や心臓病のリスクも下げることができます。普段から減塩を意識しましょう。

喫煙者、過剰な飲酒

前述の通り喫煙、過剰な飲酒が胃がんのリスクになります。たばこは禁煙、アルコールは適量にとどめましょう。

遺伝的要因

前述のように胃がんの家族歴があると胃がんの罹患率が高いことが分かっています。近い親族に胃がんの方がいる場合は積極的に検診を受けましょう。

年齢

胃がんは齢になるほどリスクが高まります。特に50代からの罹患率が上がってくるので、50代以降の方には胃がん検診がおすすめです。

胃がん・スキルス胃がんの予防法

胃がんを予防するためには、以下の点に注意することが大切です。

ピロリ菌の除菌

ピロリ菌の除菌によって胃がん罹患リスクはほぼ半減することがわかっています。まずは胃カメラでピロリ菌の感染が疑われる胃炎があるかどうかを判定します。胃炎がある場合、呼気試験や血液検査などでピロリ菌感染の判定を行います。ピロリ菌の陽性の場合は除菌治療を行います。50歳以上の方は、胃がん検診や胃カメラの検査を受けてみてはいかがでしょうか。

塩分を控える

前述のように、塩分の高い食事で胃がんのリスクが上がります。胃がん予防のために塩分を控えることが重要です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」によると、1日の塩分摂取量の目標量は、男性で7.5g未満、女性で6.5g未満とされています。胃がん予防の観点でも減塩がおすすめです。

禁煙する

前述のように喫煙は胃がんのリスクです。がんを予防するためには、たばこを吸わないことが理想です。また周りの人への受動喫煙の影響も無視できません。現在喫煙中の方も、禁煙することによってがんになるリスクを下げることができます。自分で禁煙が難しいときは禁煙外来へ受診することを検討しましょう。

節酒する

飲酒はアルコール換算で20gまでが適量です。缶ビール500 mL 1本または日本酒1合が目安になります。それより多い飲酒は胃がんのリスクを高める可能性があるので、胃がんの予防のためにも節酒を意識しましょう。

定期的な検診を受ける

胃がん検診を受けることで胃がんの前の段階のポリープを見つけることができれば、がんになる前に予防的な治療ができます。50歳以上の方は胃がん検診を受けましょう。

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