「コーヒー」の摂取が与えるさまざまな影響
“コーヒー”は体にとってプラスの影響もマイナスの影響も及ぼす食品と言えます。
昔は「コーヒーは体に悪い」と言われていました。
カフェインが入っている点とコレステロール値を上げてしまう点が指摘されていて、実際に疫学的なデータでコレステロール値が上がると示しているものもあります。
しかし、ここ20~30年のデータでは、コーヒーを飲むと死亡率、子宮がん、大腸がん、肝臓がん、前立腺がん、そしてアルコール性の肝炎や肝硬変などの慢性の肝疾患などのリスクが下がるということがわかってきています。
コーヒーの摂取による糖尿病の予防効果も多くの研究で報告されていて、コーヒーを1日1杯、余分に飲むごとに糖尿病のリスクが6%ずつ下がることも報告されています。
「血糖値」を下げる成分も含まれている
コーヒーに含まれるカフェインは血糖値を少し上げる方向に働かせ、カフェインはインスリン抵抗性を増し、筋肉の糖の取り込みを阻害する作用もあります。
結果的にカフェインは血糖値に対して悪影響を及ぼしますが、コーヒーそのものには血糖値を下げる成分も含まれています。
その代表的なものがクロロゲン酸というポリフェノールで、クロロゲン酸は腸の中のアルファグルコシダーゼという酵素の働きを阻害します。
砂糖やでんぷんなどのさまざまな糖分が体内には入ってきますが、アルファグルコシダーゼはそれを分解して、最終的にブドウ糖という形で吸収して、それが血液の中に入ると血糖になります。
そのため、アルファグルコシダーゼをブロックすることができれば、血糖値の吸収をより緩やかにさせ、血糖値の上昇を遅らせることができます。
クロロゲン酸は生豆の状態で最も含まれていて、加熱するとどんどん活性を失っていきます。
コーヒーは焙煎して温度を上げるので、焙煎すればするほどクロロゲン酸の量も落ちていくので、浅煎りのものであればあるほど血糖値のコントロールにとっては有利になります。
配信: クックパッドニュース