社会福祉法人・前理事長のセクハラ認定、計660万円の賠償命じる 元職員の原告女性「安堵して涙」「謝ってほしい」 東京地裁

社会福祉法人・前理事長のセクハラ認定、計660万円の賠償命じる 元職員の原告女性「安堵して涙」「謝ってほしい」 東京地裁

●涙声の原告女性ら「謝罪してほしい」

木村さんは記者会見で、北岡氏が本人尋問の中で「シャレだった」「受けを狙った」といった言葉を繰り返していたとして「人を人として見てないというか、悔しさがありました」と述べた。

「反省しない態度がやるせないです。判決を受けて謝ってほしいと改めて思います」(木村さん)

鈴木さんは、消滅時効の成立に「納得できません」としたが、最初に声をあげた際に性被害を信じてもらえないことに恐怖を感じていたと振り返り、「性暴力やハラスメントのほとんどが事実認定され、判決文を読んだときに安堵して涙が出てきました」と涙声で語った。

原告側によると、権力を持つ相手からの性加害は継続するもので、かつ、性被害を告白するのは時間もかかったという。訴えるには、3年の消滅時効がハードルになるとして、法整備などの議論が求められると強調した。

原告代理人の角田由紀子弁護士は、認定された賠償額が低すぎると指摘した。同じく原告代理人の笹本潤弁護士は、判決には良いところも悪いところもあり、控訴の方針は今の時点では明らかにできないとしている。

●グローは後日考えを公表する予定

グローは10月24日、公式サイトを通じて、判決を受けての見解や方針を後日発信する考えを示した。

また、北岡氏の代理人弁護士は10月25日、取材に「コメントを出すことは予定していない」とした。

(10月25日、北岡氏側への問い合わせ内容を追記)

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