炎上を避けるためには?
SNSでの発信は、一般のユーザーであってもときに大きく拡散され、多くの人の目にとまる可能性を持っています。同時に、発信内容によっては炎上状態に発展するリスクも伴います。炎上を避けるためには、どのような発言が問題となりやすいのかを常に意識して利用することが大切。それでは、SNSで炎上しないために気を付けたいこととは一体どのようなものなのでしょうか。
まず、SNSは自由な発言の場ですが、悪意を含む発言や他者を批判する投稿は特に炎上しやすいです。「○○が嫌い」「○○の人には我慢できない」といった、言い切る口調のネガティブな内容は、たとえ一部の人からは共感を得られるものであっても、誰かを傷付ける可能性が高いため危険です。傷付いた当事者だけではなく、その周囲の人から反感を買い、炎上することも十分にあり得ます。
意見を発信する際は、投稿する前に今一度「誰かを傷付けていないか」を自問することが大切です。文章を書いた時点で批判的な内容になっていると気付いたときは、ポジティブな面を考えるように心掛けたり、発信内容が他の誰かにとって不快なものになっていないか考えたり工夫してみましょう。
また、感情的になりやすい話題に関しては、冷静になる時間を持ち、衝動的な発信を避けることも有効です。
さらに、自分が体験した出来事や意見に基づく発言でも、「女の人は○○」「○○に住んでいる人は▲▲」といった大きな主語で意見することは避けましょう。このような断定的な表現は、その属性に該当する多数の人を一くくりにするため、批判を受けやすくなります。あなたが偏見の強い人と捉えられても仕方ありません。偏見を感じさせる内容は SNSで炎上の原因になりやすいことは覚えておきたいポイントです。
そこで、個人的な経験や意見を述べる際には、あくまで「自分の体験」「自分の感じ方」と補足したうえで発信するようにしましょう。「自分の場合はこう感じたけど、他の人は違うかもしれない」というスタンスを取ることで、他者を尊重し、幅広い意見を受け入れる姿勢が伝わります。
主語を大きくすると該当する対象もおのずと多くなるため、おすすめできません。また、断定的な表現を避けることが炎上を防ぐことにつながります。
また、SNSは幅広い年齢層や生活スタイルを持つ人々が利用する場です。そのため、投稿内容が誰かを不快にさせる怖れがないかどうか、多面的に考慮する必要があります。例えば「子どもが少なくて快適なカフェ」といった表現は、子連れの親には不快に感じられるかもしれません。
対策としては、発信前に、自分の投稿がさまざまな立場の人にどのように受け取られるかを考える習慣を付けることです。複数の視点から物事を捉え、特定の人々を排除するような発言になっていないかを確認することが重要です。もし不安な場合は、友人や家族に相談したり、時間をおいてから再度内容を見直すといった対策を取ることも効果的です。
加えて、ネット上には多くの情報が飛び交っていますが、その中には真偽不明のものも少なくありません。特に、他者から聞いた話やネットで見た未確認の情報をそのままSNSで発信すると、誤った情報を広めてしまうリスクが高まります。これにより、見た人がそれを信じて行動してしまうなど思わぬトラブルや炎上に発展することがあります。
情報を発信する際には、必ずその情報が正しいかどうかを確認しましょう。発信する際は、信頼できる1次情報に基づいた内容であることが基本です。また、情報に確信が持てない場合は、あえて発信を控えることです。仮にこれは聞いた話なので、正確ではないかもしれません」などと付記しても、フェイク情報を拡散した“罪”が軽減されるわけではありません。
SNSでの発信は便利な反面、炎上リスクも高いため、慎重な姿勢が求められます。自分の言葉がどのように受け取られるかを意識し、ポジティブなコミュニケーションを心掛けましょう。それによってより健全なSNSの利用ができ、他者との円滑な交流が生まれます。
(岩井なな)
配信: LASISA
関連記事: