対策
Aさんへのアプローチとして以下の取組をしました。
まず、言葉遣いの工夫です。
Aさんは「トイレ」という言葉に強い拒否感を持っているため、その言葉を避けるようにします。
たとえば、「お薬を塗るので一緒に来ていただけますか」と誘導すると、抵抗なくトイレへついてきてくれました。
このように、直接的な表現を避け、間接的な言い回しを使うことで、Aさんの自尊心を傷つけずに目的を達成できます。
次に、コミュニケーション方法の改善です。
耳が遠いAさんには、携帯用のホワイトボードに文字を書いて見せると、こちらの意図が伝わりやすくなります。視覚的な情報を増やすことで、誤解や混乱を減らすことができます。
さらに、信頼関係の構築も欠かせません。笑顔で話しかけ、Aさんとの会話を楽しむことで、彼女も心を開きやすくなります。
信頼関係が深まれば、拒否や怒りの反応も少なくなります。
さいごに:明るく接するのが苦手な職員へのアドバイス
明るく接するのが苦手な職員もいるでしょう。僕も苦手な方です。
しかし、そのような場合でも信頼関係を築くことは可能です。
まず、丁寧な言葉遣いや礼儀正しい態度を心がけ、利用者への敬意を示しましょう。
穏やかな表情と落ち着いた声のトーンで話すことで、安心感を与えることができます。また、利用者の話に耳を傾け、共感を示す姿勢も重要です。
小さな気配りや丁寧な動作を積み重ねることで、信頼を深めることができます。丁寧なケアができれば、明るさに頼らずとも良好な関係を築くことはできます。
介護は技術だけでなく、心と心のつながりが重要です。一人ひとりの利用者に寄り添い、その人らしさを尊重することで、介護の質は上がります。
介護の三ツ星コンシェルジュ
配信: 介護の三ツ星コンシェルジュ