【わたしの宝物】田中圭“宏樹”が見せた、愛するがゆえ妻に当たってしまう夫のメンタルが痛い!「金は出すが、オレには何も求めるな」の真意

 10月24日放送の「わたしの宝物」(TBS系)第2話で、田中圭演じる夫の宏樹が主人公である松本若菜演じる妻の美羽に非道な態度を見せる理由が判明した。

 第1話では、美羽(松本)から妊娠したことを告げられ、その瞬間に複雑な表情を見せていた宏樹(田中)に対し、「実は無精子症なのではないか?」と憶測する声もあったが、実はメンタルに不調を抱えていたことがわかった。勤務先の上司からはパワハラのような扱いを受け、部下からは「便利な上司」として仕事を押し付けられている宏樹は、家を出て会社に向かおうとするも、マンションの植え込みの陰に隠れて呼吸を整えなければ歩けないほど、かなりまずい身体状況になっていたのだ。

 美羽が務めていた会社の後輩だったシングルマザーの真琴(恒松祐里)は、そんな宏樹を遠くから見かけてしまう。が、そのことを美羽に伝えるかどうかは次週以降にならなければわからない。

 ひどい顔で外回りしている宏樹に「逃げちゃえば?」と声をかけた「喫茶TOCA」のマスター・浅岡(北村一輝)は、素直に店内でコーヒーを飲む宏樹から「心の青タン(傷)」を上手に聞き出すことに成功。宏樹は仕事がらみで受けたストレスを美羽に当たることで晴らしていることを自覚しており、そんな自分を情けないとも思っていたのだ。

 そんな状況で子どもが産まれてしまったら、自分は子どもにまで当たってしまうかもしれないと危惧する宏樹は、美羽に向かって「美羽のことも子どものことも何もできない。できないというより、するつもりはない。オレに何も求めないで欲しい」と言い渡す。さらには「寝室を分けて家政婦を雇ってもいい。育児にも口を出すつもりはない。でも金は出すから。金で苦労はかけない。それでいい?父親の役目はできない」と不器用すぎる宣言をしてしまうのだ。

 第1話では「モラハラなクソ男」だと思っていた宏樹が、第2話にして心に傷を負った不器用な男だとわかり、「宏樹役は田中圭でなければ演じられない」ということがよくわかった。妻を愛するがゆえに当たってしまう壊れかけた心を持った夫の悲しみが、田中演じる宏樹から痛いほど伝わってきた。

 宏樹は2度目に行った「喫茶TOCA」でマスター(北村)から「オマエさ、カミさんのことめーっちゃ好きだろ?」と言われて驚く。が、店を出てからすぐに、かつて名前も知らなかった美羽から、緊張のあまり汗を大量に流している姿を見られ、ハンカチを貸してもらったことを宏樹が思い出すシーンが描かれた。さらにその時に美羽から貸してもらったハンカチを、宏樹はいまだに仕事用カバンの中に入れて持ち歩いているのだ。そのハンカチを取り出して見つめる宏樹の表情からは、美羽のことが大好きで仕方ないことがダダ漏れてきた。このシーンがあったことで、美羽が宏樹との子どもではない、冬月との間にできた子どもを「托卵」しようとしていることが、実に罪深いと印象付けられたように思う。

 モラハラ夫の顔から、不器用にしか妻を愛せない一途な夫の顔をのぞかせることに成功した田中。役者としての力量をもっともっと感じさせてほしい。

(森山いま)

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