自慢のフルーツがごろごろ。記念日にもおすすめ
老舗果物店「京橋千疋屋」の創業は明治14年。江戸時代後期に誕生した「千疋屋総本店」3代目・代次郎の妹であるキヨが、2代目の父の時代に番頭として商いを支えた谷治郎吉に嫁ぎ、二人は暖簾分けという形で京橋千疋屋を始めました。
大正時代は丸の内ビルディングに店舗を構え、昭和8年に宮内省御用達を拝命する名誉も。143年という時を経て今では、東京都内の駅ビルや百貨店、神奈川・千葉・静岡と広がりをみせています。
大正時代から昭和初期には、季節の果物を描いたマッチ箱を配っていたそう。そのどれもが愛らしいデザインで、今も新鮮に目に映るものばかり。ウェブの「マッチ箱デザインギャラリー」をぜひのぞいてみてください。
個人的によく利用している地域にも店舗があるので、ほっとひと息つきたいときや、なにかひと区切りついて自分にご褒美を用意したいときに立ち寄って、そのときどきの好きなデザートを買い求めています。
オレンジやグレープフルーツをくり抜いたゼリーや、フルーツプリンなどいろいろな好物があるのですが、なかでも特別な存在が、カップ入りの「フルーツババロア」よりも大きなサイズの「ホールフルーツババロア」(ホールは3日前までの要予約)。
ふんわり口どけのいいバニラ味のババロアに、メロン、いちご、キウイ、ぶどう、オレンジ、グレープフルーツ、パイナップル、ブルーベリーを合わせて色鮮やか。果物は季節で変わります。
このホールフルーツババロア、私の家族も大好物。かつてはひとり占めしてみたいと欲張りな理想を抱いていたけれど、今はわいわいと好きなフルーツをとりわけながら、仲良く味わう時間を幸せに感じます。フルーツが好きな方への誕生日ケーキに選ぶのもおすすめです。
取材・文/甲斐みのり
配信: OZmall