「身体の不自由な夫と暮らしたい」 結婚13年でも在留資格もらえないフィリピン人妻と日本人夫の絆

「身体の不自由な夫と暮らしたい」 結婚13年でも在留資格もらえないフィリピン人妻と日本人夫の絆

●弁護士は「マリアさんと修三さんは名実ともに夫婦です」

さらに入管に追い打ちをかけられることになる。

3カ月に1度だったマリアさんの仮放免手続きが、1カ月に1度にされて、職員からは「覚悟はしておいてほしい」と収容を仄めかされた。

マリアさんを担当する伊藤しのぶ弁護士は「マリアさんと修三さんは名実ともに夫婦です。夫婦として一緒にこれからも日本で生活することが保障されるべきなのに、その保護が不十分と言わざるを得ない」と話す。

伊藤弁護士によると、マリアさんは、国に対して在留資格を求める訴訟を起こしている。

修三さんの夢は、在留資格が出たあとにマリアさんをシンガポール旅行に連れていくことだ。

「昔、仕事で行ったことがあるから、案内してあげることができる」

いつ何時、収容や強制送還によって引き離されるかわからない二人は、怯えながらも支え合って暮らしている。

こんな夫婦をどうしてバラバラにすることができるだろうか。在留資格を出すことはそんなにも難しいことなのだろうか。

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「専門家を、もっと身近に」を掲げる弁護士ドットコムのニュースメディア。時事的な問題の報道のほか、男女トラブル、離婚、仕事、暮らしのトラブルについてわかりやすい弁護士による解説を掲載しています。
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