右足を切断…無いのに痛む《幻肢痛》 とは?不確かさと生きる当事者の4年間!克明かつ刺激的な記録が書籍化!

右足を切断…無いのに痛む《幻肢痛》 とは?不確かさと生きる当事者の4年間!克明かつ刺激的な記録が書籍化!

幻肢痛の当事者日記が書籍に

 河出書房新社が、2024年10月25日、さまざまなアートプロジェクトの企画運営に携わるインディペンデント・キュレーター青木彬さんが著者となった『幻肢痛日記 無くなった右足と不確かさを生きる』を発売しました。

「幻肢痛(げんしつう)」とは、『手腕や足の切断後に失ったはずの手足が存在(幻肢)するように感じられ、その幻肢が痛いという不思議な現象。脳に存在する身体(手足)の地図が書き換わってしまうことが要因ともいわれるが、明らかになっていない。手や足を失った人の約50~80%で幻肢痛が生じるとも言われる』(『幻肢痛日記』カバー袖より)。

 青木さんは、12歳で患った骨肉腫により、人工関節が入っておりましたが、30歳の時、、感染症の罹患を機に右足の太腿部から下を切断することになりました。人工関節ゆえに曲がらなかった脚、感染症のリスク回避などから、切断は前向きな選択だったそうですが、、不思議な現象〈幻肢痛〉を、身をもって体験することになります。

『幻肢痛日記 無くなった右足と不確かさを生きる』は、ある日を境に片足を失った男性による、世にも奇妙な〈幻肢痛〉を観察した4年間の克明な記録です。

 病室のベッドで初めて幻肢痛を感じた時、青木さんにはそれが『ここに右足があったんだよ』という声に聞こえましたそうです。「『無いものの存在』に耳を傾けること。『不確かさ』を肯定すること。それは、社会の中で抑圧されるマイノリティや、不安に苛まれる人の声と向き合うこと、目に見えないものへの想像の限界を押し広げていくことにも繋がるのではないか……」そんな思いで、インターネット上に書き続けられた日記。読み手が持つ感覚や価値観を大きく揺さぶる一冊になるでしょう。

 『幻肢痛日記 無くなった右足と不確かさを生きる』(河出書房新社)は、四六判200ページ、価格は税込み2090円。

 11月11日は「介護の日」。、11月9日から11月30日の期間、東京・下北沢のBONUS TRACKでは「ケアリングノーベンバー」と題した“ケア”に関するさまざまなイベントを開催され、その一環として、本屋B&Bにて『幻肢痛日記 無くなった右足と不確かさを生きる』刊行記念イベントが行われます。

(LASISA編集部)

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