なぜ左で起用するの! “右が本職”久保建英に現地紙がワースト評価を付けた原因にファンも不満

 チームの勝利とは裏腹に久保建英にとっては“やりづらさ”を感じる試合だったかもしれない。スペインのレアル・ソシエダが日本時間10月25日、ヨーロッパリーグ(EL)リーグフェーズ第3節で、イスラエルのマッカビ・テルアビブと対戦し、2-1の勝利を収めている。

 同一戦はイスラエルの情勢を鑑みて、中立地であるベオグラードにて開催されたが、ソシエダは幸先良く19分にDFジョン・パチェコが先制ゴールを奪取。後半19分にもDFセルヒオ・ゴメスが追加点を奪うと、終盤に1点を返されながらも、ELにおける初白星を挙げることに成功した。

 久保は公式戦2試合ぶりの先発を飾ったが、得意の右ウイングではなく、左ウインガーとしての起用となり、普段のようなキレのある動きを見せるシーンは少なかった。バスク州の地元紙「Noticias de Gipuzkoa」も、この日の久保を「精彩を欠く場面があり、ボールを失うシーンが何度もあった」として、チーム最低タイとなる5点(10点中)と厳しい評価に。さらにスペインの最大手紙「Marca」も3段階評価の1つ星を付与しており、軒並み低評価となった。

 すると、日本のサポーターからは、久保を本来の右ウイングで起用するよう求める声が相次いでいる。

「久保の左サイド起用は日本代表でも経験があるポジションではありますが、最近は、右ウイングを最も得意のエリアとし、中央に切り込んで、利き足の左でシュートという流れが相手DF陣の脅威となっています。しかし、試合後にイマノル・アルグアシル監督は、久保を始め、前線の選手の配置を変更したことについて聞かれると、過密日程を考慮し、選手のローテーションが必要だったと説明。また、『変化を加え、あらゆる選手に価値を与えることに決めた』とも話しており、久保の左起用はその一環だったようです。とはいえ、その采配によって、ソシエダにとっての大きな武器である久保の突破がふるわなかっただけでなく、その代わりに右ウイングを任されたFWミケル・オヤルサバルも際立った活躍がなく“共倒れ”状態に。こうした事態にファンからは『久保は左じゃ活きません』『ウイングとしての資質がないオヤルサバルも右ウインガーとして輝くのは難しいと思うけど』『すぐに久保を右に戻して』『なんで右で調子が良かった選手を左に移すかな…』などと不満を漏らす反応が上がっています」(スポーツライター)

 左サイドに配置された久保は何度か積極的に攻め込み、シュートを放つ場面もあったが、得意ではない右足での一振りとなったこともあり、枠に収まっていないシーンがあった。

 久保にとっては、今回のフォーメーションが指揮官による一時的な采配であることを望むばかりだろう。

(木村慎吾)

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