歯科訪問診療は、身体の障害や病気など何かしらの理由によって通院が困難な方に対して、医師や衛生士が患者様のご自宅や介護施設に出向いて診察や治療を行うものです。はじめて歯科訪問診療を利用する場合は、どのように受診したらよいかわからず躊躇してしまう方も少なくありません。
歯科訪問診療の受診までの流れ
かかりつけ医に訪問診療の可否を相談
今回は、歯科訪問診療を受診するまでの流れをご紹介していきます。はじめに、かかりつけの歯科医院がある方はその病院に訪問診療が可能か相談してみましょう。かかりつけ医だと患者様の状態をよく知っているだけでなく、顔見知りの医師が自宅や施設に訪問することで安心感につながります。
かかりつけ医や地域の機関に相談
かかりつけの歯科医院での対応が難しい場合は、対応可能な医院を聞いてみてください。もしくは、市町村の保健センターや地域包括支援センターなどの行政機関に相談するのも良いでしょう。地域の機関はそのエリアに関する情報が多いだけでなく、他の患者様の声を日頃からダイレクトに聞いていることで、より有益な情報を得られることもあります。
また、地域によっては歯科治療に関するサポートセンターを設けているところやオンラインで歯科訪問診療のサポートを行っているサービスがあるので、そのような機関を利用するのも便利です。
歯科医院への申込と訪問日時の調整
歯科訪問診療を受診する歯科医院が決まったら、直接歯科医院に申し込みを行います。サポートセンター等が窓口となっている場合は担当スタッフが歯科医院に連絡をし、担当の医師から電話連絡などが来るのを待つケースもあります。
その後、訪問してもらう日付や時間の調整を行い、歯科訪問診療がスタートします。歯科医院によってはオンラインで相談や予約ができるところもあるので、受付時間中に電話対応が難しい方はオンライン問い合わせを行っている歯科医院を選ぶのも便利です。
基本的に初診では口内の状態確認を行い、その後の治療方針と訪問診療の計画を立てます。訪問の頻度は患者様の病状や治療内容によって変わるため担当医への確認が必要ですが、特別に希望がある場合は相談することが可能です。
この記事を監修してくれたお医者さん
日本歯科医師協会認定医
越智英行
略 歴
昭和大学 歯学部 卒業/昭和大学大学院 歯学研究科 臨床系歯科麻酔科学 修了/昭和大学 歯学部 全身管理歯科学歯科麻酔科 助教/医療法人社団コンパス 常務理事
保有資格
歯科医師/歯学博士/日本口腔外科学会 認定医/日本外傷歯学学会 認定医
配信: 医科歯科健診コラム
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