「親父がしめじと言い張るどっかから拾ってきたキノコ
今晩はキノコ汁らしい
バイバイみんな」
そんな呟きと共に投稿されたキノコの写真が、X上で注目を集めている。
それが、こちらだ。
こちらは、Xユーザーの「ギンリンと奴隷の竜」(@gintyan0521)さんが2024年10月23日に投稿した画像だ。
テーブルの上に乗っているのは、薄くてヒラヒラとしたカサが特徴的な、白っぽい色のキノコ。
隣に置かれている文房具などと比較すると、なかなかの大きさだ。
これが……しめじ? ほんとうか? 食べて大丈夫なヤツ?
「ギンリンと奴隷の竜」さんの父が拾ってきた謎のキノコに対し、X上では16万件(29日昼時点)のいいねのほか、こんな声が寄せられている。
「これたべるとみんなきのこになるやつだ」
「キノコは同じ種でも環境で形が別物のように変わるからホント怖い」
「とりあえず親父にだけ食わして様子を見よう」
「無事を祈ります」
毒キノコの可能性もアリ
25日、Jタウンネット記者の取材に応じた「ギンリンと奴隷の竜」さんによると、謎のキノコは自宅の畑にあったところを父が拾ってきたもの。
その後、キノコは味噌汁の具材へと変わり、食卓に並べられていたそうだ。つまり、ほんとうに食べちゃったらしい。
「ギンリンと奴隷の竜」さんはこのキノコの正体について「生きてるので、恐らく成長しすぎたホンシメジ」と推測を述べた。
果たして、ほんとうにしめじなのか。28日、きのこ伝道師を育成する「日本きのこマイスター協会」にも、キノコの写真を見て貰った上で話を聞いた。
取材に応じた協会員の西澤賢一さんは、投稿写真だけでは傘表面の状況や匂い、弾力、味などといった詳細が不明なため特定はできないとしつつ、
「傘にくぼみがあって、灰白色のきのこは、オオイチョウタケ、ブナノシラユキタケ、ヒメシロタモギタケ、オシロイシメジなどが考えられます。ホンシメジではありません」
と考察した。
なお、オシロイシメジについては、毒性は弱いものの「毒きのこ扱い」になっているとのこと。おいしいきのこはホクト♪でお馴染みのホクトの情報サイト「きのこらぼ」内の「きのこアルバム」では「消化器系の中毒症状を引き起こす有毒きのことされておりますので、もし発見された際には、その独特の白さを見て楽しむようにして下さいね!」と解説されていた。
また、政府広報オンラインに24年7月25日に掲載された記事「キノコ狩りや山菜採りなどで毒のあるキノコや山菜などにご注意を! うっかり食べると食中毒に」は、こんなメッセージを伝えている。
「安全に食べられると確実に判断できないものは、絶対に、採らない、食べない、売らない、人にあげない」
キノコ狩りや山菜採りに豊富な経験を持つ人でさえ、毒キノコや有毒植物で食中毒を起こした例があるとのこと。
今回、「ギンリンと奴隷の竜」さん一家は幸運なことに事なきを得たが、その辺に生えているキノコには、手を出さないのが一番だ。
配信: Jタウンネット
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