中学生が「自分」の飛び降りる動画投稿か…SNSや匿名掲示板で拡散、学校や教育委員会はどう対応すべき?

中学生が「自分」の飛び降りる動画投稿か…SNSや匿名掲示板で拡散、学校や教育委員会はどう対応すべき?

横浜市の中学校に通う生徒とみられる男性が自殺を企て、X(旧ツイッター)のアカウントで、自身の飛び降りシーンを映した動画を投稿した。アカウントは凍結されたが、動画は匿名掲示板を通じて拡散し続けている。(ライター・渋井哲也)

●投稿翌日には「300万回」再生されていた

投稿された動画は、白い体操服を着た男性がカメラをセットしたような場面からはじまる。建物の手すりから下を覗き込み、身を乗り出して転落する様子が映っているほか、落下音も入っている。

実際に男性が飛び降りたのであれば、投稿は自動設定したものとみられる。動画は10月18日付で、翌日には約300万回再生された。アカウントは早めに凍結されたが、匿名掲示板で話題となった。

●中学校は「個人情報のため話せない」

Xでは、過去に自傷行為をおこなったり、自殺願望を持ったりしたことのあるユーザーが、個人的な体験を共有できるようにしている。

一方で、自傷行為を助長したり、教唆する可能性がある投稿は、閲覧によるリスクから他のユーザーを保護するために禁止されている。違反した場合、アカウントが永久凍結される可能性もある。

これまでにも、中高生が自殺の様子を動画配信した例は複数ある。動画の中や匿名掲示板、SNSなどで、自殺の動機となる話を載せているケースがほとんどだ。

今回の場合、氏名や住所(番地までは書かれていない)のほか、中学校名が載っている。また、自撮り写真を「遺影」としている。飛び降りることになった動機と思われる内容も記されている。

この動機と思われる内容は、一見すると「恋愛のトラブル」のように見えるが、いたずらやいじり、いじめ被害にも思える。いずれにせよ、真偽は不明である。

中学校に問い合わせると、「事実かどうかを含めて、個人情報のため、話せない」(副校長)。また、市教委にも聞いたが、「こちらとしては関与していない」(人権教育・児童生徒課)と述べるにとどまった。

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