工場で捨てられた2匹の子猫を発見。15年をともに過ごした飼い主さんとのエピソードが尊い

工場で捨てられた2匹の子猫を発見。15年をともに過ごした飼い主さんとのエピソードが尊い

段ボール箱の中で抱き合う姿が愛おしい……!
ご紹介するのは、X(旧Twitter)ユーザー@Natsumi_Cat_222さんの愛猫で、血の繋がったきょうだい「章(しょう)」ちゃんと「隆(りゅう)」くんです。

章ちゃんは三毛猫の女のコ、隆くんは茶白の男のコ。2匹は、生後数カ月のとき、飼い主さん家族のおうちに迎えられました。2匹は、ともに15才(取材時)になりましたが、章ちゃんは誕生日から3カ月後に虹の橋へ。現在、隆くんは、新たに迎えられた2匹の元保護猫とともに穏やかな日々を送っています。

章ちゃんと隆くん、そして飼い主さんはどのように出会い、ともに過ごしてきたのでしょうか? 詳しいお話を伺いました。

ダンボールの中でくっついていたきょうだい猫との出会い

当時、飼い主さんの家には、先住猫のキラちゃんが暮らしていました。「新しい猫を迎えたいね」と家族で相談をしていたところ、近くにある工場にダンボール箱に入れられて捨てられていた章ちゃんと隆くんに出会ったのです。

飼い主さんとお母さんは、ダンボールの中で身を寄せ合っていた小さなきょうだい猫を見た瞬間、「この2匹を引き離すことはできない」と思いました。

飼い主さん:
「すぐに父へ連絡し事情を説明しました。すると、『よし、2匹とも引き取ろう!』と。そうしてきょうだい一緒にお迎えすることになりました」

こうして、飼い主さん家族の一員となった章ちゃんと隆くん。おうちにやって来た当初、章ちゃんと隆くんは、毎晩、一緒に眠っていたそうです。しばらくして寒い季節を迎えると、先住猫のキラちゃんが飼い主さんの右腕、章ちゃんが左腕、そして隆くんが肩に乗って眠るようになりました。当の飼い主さんは、身動きがとれなくなってしまい不自由な状態で眠らなくてはならなくなりましたが、3匹がそばで眠ってくれることがとてもうれしかったといいます。

飼い主さん:
「猫たちを独り占めできて、とても幸せでした。そのうち隆は、父にべったりと懐くように。毎晩、父の腕枕で寝てるようになりました」

虹の橋を渡った2匹の愛猫。悲しみを乗り越え新たな家族をお迎え

飼い主さん家族に見守られながら、すくすくと成長した章ちゃんと隆くん。小さかった2匹は、15才の誕生日を迎えるまでに大きく立派な成猫になりました。

その間に、キラちゃんは虹の橋へ。そして、章ちゃんもまた15才になった3カ月後、旅立ったのです。飼い主さん家族は悲しみに暮れ、仲の良かったキラちゃんと唯一のきょうだいだった章ちゃんを亡くした隆くんのことを案じました。

一時は、ひとりぼっちになった隆くんですが、再び、にぎやかな日々を送ることになります。2匹の元気な元保護猫の男のコ「そら」くんと「ちび」くんが新たな家族としてやって来たのです。当初、隆くんは戸惑ったような様子を見せていましたが、少しずつ、2匹と距離を縮めていきました。

飼い主さん:
「今では2匹の猫たちと一緒に寝たり、毛づくろいをしたりするなど、“お兄ちゃん”らしい一面が見られるように。“父第一主義”で甘えん坊なところに変わりはありませんが、新入り猫に接する姿を見ると『成長したな』と思います」

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