昔作った銀行口座をそのままにしておくと、損やトラブルの原因になることがある、ってご存じですか?節約アドバイザーの丸山晴美さんに、銀行口座を放置しているといけない理由と、その対処法を聞きしました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2024年10月時点の取材情報を基にしています。
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「古い銀行口座」!
放置したままの預金口座は10年たつと「休眠預金」に
作ったのを忘れていたり、放置したままの預金口座を持っていたりしませんか?例えば、学生のときに親からの仕送りを受け取っていたゆうちょ銀行の口座や、昔勤めていた会社やアルバイト先で給与振り込みのために開設させられた口座、一人暮らしのときに作った地域の銀行口座など。
2018年より、出入金などの取引が10年間なかった口座の預金は「休眠預金」として、若者支援や生活困難者支援、地域活性化等支援などの公益活動に活用されることになりました。
とは言え、休眠預金になった後でも、預けていた預金は引き出すことができますのでご安心を。
実は、こうした「休眠預金」が毎年1,200億円程度も発生していると言われています。
自分のお金を眠らせておくのはもったいない!今かからでもやっておくべきことを解説します。
引っ越しやメアドの変更で銀行の通知が届かないと危険
銀行口座に預金残高が1万円以上ある場合、入出金などがされなくなって9年が経過した時点で、金融機関から郵送または電子メールなどで通知が届きます。
通知が届けば休眠預金とはならず、引き続き通常どおりの預金として取り扱われますが、10年近く使っていない口座はもう必要がないと言えるでしょう。
すみやかに解約手続きをし、現在使っている銀行口座に預金を移しましょう。
一方、引っ越しやメアド変更などで通知が宛先不明になると、10年が過ぎた時点で休眠預金と判断されてしまいます。また、預金残高が1万円未満の場合は通知そのものが来ないので、気づかない間に休眠預金になってしまう可能性があります。
休眠口座にしないためには、定期的に入出金するだけでOK。ただし利息の入金や記帳だけはNGです。
銀行が遠方のため窓口へ行くことができない場合は、休眠預金になる前に「取立」という方法で、口座解約後に現在利用している金融機関へ送金をしてもらいましょう。所定の手数料がかかりますが、交通費を考えれば安いものです。「取立」をする場合は事前に取引支店へ問い合わせをしましょう。
休眠預金になった後でも、預けていた預金は引き出すことは可能ですが、ATMでは引き出せなくなります。引き出すときは、窓口で通帳やキャッシュカード、お届け印、本人確認書類などが必要となり、通常より手続きに手間がかかります。
使っていない口座があるか自分で確認し、ある場合はできるだけ早く解約することが重要です。
なお、休眠預金の引き出しの具体的な手続きは金融機関で異なるので、取引のあった金融機関に問い合わせましょう。
配信: サンキュ!