【愛知県高浜市】回覧板共有アプリ「CHIKUWA!」を利用し自治会・町内会DX化のための実証実験を開始

第2回目の実証実験を実施

高浜市の市職員の悩み、高浜市の課題としては、自治会・町内会内での業務に対する負担感、自治会・町内会役員の担い手不足、自治会・町内会加入率が10月1日(火)時点で46.9%低下していることが挙げられる。

今回、高浜市職員および高浜市の一部自治会の役員により、「CHIKUWA!」を利用した自治会役員と自治会会員間の情報伝達・把握面での使い勝手の検証を中心に、第2回目の実証実験が行われた。

この結果、「CHIKUWA!」の使い勝手については、前回の実証実験結果からのフィードバックによる改善など含め、全体的に好評な意見が挙がったそう。

主な意見は、「スキマ時間で自治会・町内会の運営業務ができ負担軽減に繋がりそう」「ペーパーレスとなるため若年層の加入も見込める」など。他にも、「サービスとしてまだ改善の余地はあるが使えそう」「運用スタートに向けて導入の筋道をきちんと考える必要がある」「高齢者など利用できる/できない人の格差をどうしていくか考える必要がある」といった声も挙げられた。

ただし、実際に導入を進めるうえでは、「デジタルデバイド」の課題や「個人情報の取り扱い」といった会員情報の受け渡しなど、さまざまな運営上の課題がある。バイザーは、高浜市と課題に対する解決策の検討・ノウハウの蓄積に向けて、引き続き共同で取り組んでいくとしている。

段階的な導入のための実証プラン

自治会のIT化として「自治会DX化」へ取り組む自治体も増加しているが、電子回覧板アプリの利用状況は、一部の自治会が積極的に利用している状況だ。

しかし地域全体で見ると加入率は低く、総務省の実証実験結果でも、良い例で20%前後だという。

「CHIKUWA!」では、地域全体に定着できるよういくつかのステップに分けて導入を推進することで、段階的な自治会への浸透を図っていけるよう、実証プランを用意している。

ステップ1は、自治体ー代表者間のデジタル化。自治体職員と自治会役員間の情報伝達部分のデジタル化を推進し、自治会・町内会への導入のイメージを把握できるようにしていく。たとえば、自治会役員の業務の負担を軽減すること、自治体と自治会役員間での先行利用を行い、全体への導入のイメージを構築することだ。

ステップ2は、モデル自治会・町内会での導入にチャレンジすること。自治会・町内会全体への導入に先駆け、一部の団体へ先行導入を行い、全体への導入に向けた検証を行う。具体的には、全体導入に向けたモデル団体としての効果検証、効果の高い活用事例を共有することで地域の理解を得やすくする。そして、自治体・自治会間および自治会内での連携した運営の確認や、導入・運営課題の洗い出しを行い、全体への展開に向けて課題解決を行。

ステップ3は、全ての自治会・町内会で利用を目指すこと。自治会・町内会全体への導入を図ることで、モデル団体への先行導入で検証された効果に基づく利用団体の増加を目指す。また、地域全体で導入・利用することで、デジタルを利活用できる自治会・町内会の実現も目指している。

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