夫に強引に犯されて絶望、逃げるように不倫した妻は“悪女”なのか? 40歳女優の“葛藤”から目が離せない|ドラマ『わたしの宝物』

夫に強引に犯されて絶望、逃げるように不倫した妻は“悪女”なのか? 40歳女優の“葛藤”から目が離せない|ドラマ『わたしの宝物』

松本若菜の“悪女”が、思っていたのとだいぶ違った

公式HPのイントロには「“托卵”という禁断の決断を下す悪女の物語」とあります。しかし第1話を見て松本演じる美羽を“悪女”と断ずるには、少し違和感があるように思えました。

夫からの扱いに葛藤し、かつて恋をした稜と結ばれて彼の子を宿す美羽(出生前親子鑑定により確定)。入院中の母親(多岐川裕美)を抱えて、ひとりで子どもを育てるのは無理と思って“托卵”を選択する彼女に、共感はできなくとも、彼女の業は理解できるから。

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前クールのドラマ『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)で、真っ直ぐでキュートな主人公を演じた松本。今回は“悪女”というより、葛藤しながらも幸せのために誤った選択を重ねてしまう女性を巧みに演じています。

人物の心理描写は丁寧なのに、展開はジェットコースター

そして第2話では、更にスピーディな展開に驚かされました。序盤は稜の子を宿した美羽が離婚を迷う様子や、宏樹のモラハラの背景(会社で上司と部下の板挟みに苦しみ、美羽にツラく当たってしまっていた)や葛藤する様子が、丁寧に描写されていました。

しかし30分を過ぎたころに急展開。稜に想いを寄せていた同僚・莉紗(さとうほなみ)により、稜の生存が伏せられていたことが分かります。いや、生きているとは予想していたけど、発覚はやっ! しかも、ほなみが隠していたのか! えぐっ。

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そんなツッコミも束の間。美羽は母とのやりとり、そして「お金は出すけど、子育てには参加しない」と宣言した宏樹との会話を経て、“托卵”を決断。用意していた離婚届を、出生前親子鑑定書と一緒に燃やしたと思ったら、次のシーンでは出産。えっもう?! 妊娠期ほぼ描かないんだ……。

最後は「子育てに参加しない」と断言していた宏樹が、赤ちゃん抱っこして、号泣しているし。

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