「殺しても正当防衛になるのか」闇バイト対策で木刀準備する人も…被害者に残る心の傷、80代女性は"認知症"のように

「殺しても正当防衛になるのか」闇バイト対策で木刀準備する人も…被害者に残る心の傷、80代女性は"認知症"のように

●「高齢の母は闇バイトの被害で一気に認知症のような症状に」

福岡県在住の50代女性は、遠方に一軒家で独居する80代の母親が「オレオレ詐欺に引っかかり150万円盗られた」と明かす。

女性によると、母親は昨年、犯人の指示のもとで銀行から金を引き出し、渡してしまったという。

再び狙われる可能性を警察から指摘されたことで、女性は母親の固定電話を解約。さらに、玄関には防犯カメラ、室内には見守りカメラなどを設置した。

しかし、金銭的な被害以上に深刻だったのは、事件による精神的な影響だった。一気に認知症のような症状になり、困っているという。

「被害の直前まで認知機能には、まったく問題がなかったのに、急に言葉が出てきにくくなり、10秒くらいで物事を忘れてしまうようになりました」

「母は、性格も多重人格のようになり、見たこともない形相で怒り出したりするようになりました」

母親の記憶では、受け子役は茶髪の男だったようだが、「詐欺にあった当日の様子の記憶がまだらで、警察に明確に説明できない」と嘆く。

慎重な性格だったのが嘘のように変わり、「インターホンが鳴っても、人を確認せずに出てしまうようになってしまい、もし再び悪い奴が来ても出てしまいそうで怖い」と話す。

「闇バイト犯罪者たちの今回のような強盗殺人も、許されることではなく激しい怒りを感じますが、うちの母のようにお金を盗られたショックで、心がおかしくなってしまった人間もいるということをお伝えしたいのです。

もっと罪を厳しくしないと、目の前の儲け話しか見えてない愚か者の奴らには罪深さが伝わらないのではないかと強く思います」

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「専門家を、もっと身近に」を掲げる弁護士ドットコムのニュースメディア。時事的な問題の報道のほか、男女トラブル、離婚、仕事、暮らしのトラブルについてわかりやすい弁護士による解説を掲載しています。
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