首都圏で強盗事件が相次いでいる中、逮捕された実行犯が「SNSの闇バイトに応募した」と供述したことが報じられています。最初から「闇バイト」とわかっているケースもあるかもしれませんが、軽い気落ちで応募したアルバイトが実は闇バイトだった事例もあるようです。
昨年、警察庁が公表した「犯罪実行者募集の実態」などをもとに、どのような注意が必要なのか、まとめました。
●「闇バイト」として募集しているわけではない
以前は、「闇バイト」の募集は、仕事の内容が不明確だったり、報酬が著しく高額だったりして、「一見して怪しい」ものでした。
しかし、徐々に、一見して犯罪の募集だとはわかりにくいものが増えてきました。警察庁のレポートによれば、次のような募集文句があるといいます。
「安全に稼げます」「犯罪ではありません」「リスク無し」「詐欺ではありません」「誰にでもできる簡単な仕事」
このように「ホワイト案件」という説明で募集しておきながら、実際には組織による犯罪の募集であるものが含まれます。
●大手求人サイトでも注意が必要
さらに厄介なのが、大手の求人サイトであれば安心できるかと言えば、過去には犯罪の募集に使われていたこともありました。
警察庁の発表によれば、Indeed(インディード)・エンゲージ・ジモティーなどの大手サイトでも犯罪の募集がされたことがあるといい、通常のアルバイトとほとんど区別がつかないものもあるようです。
たとえば「正規のハンドキャリーの仕事(日給 15,000 円程度)」として、人材募集広告に掲載された事例。これは実際には特殊詐欺の受け子募集でした。
では、どのような点に気をつければいいのか。その一つが、応募後、電話やメール、対面などではなく、「犯行グループから連絡が入り、以降、匿名性の高いアプリでやりとり」する手法が使われることが多い点です。
応募の時点で見分けるのは難しいですが、その後、連絡手段として「テレグラム」や「シグナル」などの匿名性の高いアプリを使わされるようであれば、疑ってみるべきです。
配信: 弁護士ドットコム