【婚活】条件は大卒以上、年収800万円以上…どんなに苦戦しても「相手の経歴」に執着する女性たちの“深層心理”

婚活シーンにおいて一定数存在する、相手の「学歴・経歴」に執着する人たち。結婚相談所を運営する仲人が、実際のエピソードの数々から深層心理を深掘りします。

大切なのはハイスペックよりも優しい心根

 婚活者がお相手に高い学歴を求めるのは、親(ことに母親)からの刷り込みが大きい気がしています。母親自身が高学歴なので、子どもにもそうした相手と結婚してほしいと願っている…といったケースです。

 その逆で、母親自身に学歴コンプレックスがあるケースも考えられます。結婚した夫の学歴がよくなかった。だから、自分は結婚後に苦労した(と思い込んでいる)。そんな苦労を娘にはさせたくない――。そんな親心から、「結婚するなら、大卒以上の男性にしなさい」と、呪文のように娘に唱えている母親も一部います。

 高い学歴、よい経歴の人は、ご自身が努力をしてそれを手に入れてきたのですから、その努力は評価すべきですし、素晴らしいと思います。ですが、よい経歴とお人柄の素晴らしさは、イコールではつながらないと、仲人をしている筆者は実感しています。

 先日、会員女性のゆみさん(35歳、仮名)が、高学歴、高収入の男性とお見合いをしました。ゆみさんは、よい経歴を第1条件に掲げて婚活をしていたわけではありませんが、申し込まれた男性が、たまたまとてもよい経歴だったので、お見合いを受けたのです。終えて、こんな感想を漏らしました。

「お見合いの間、『自分はこんなに素晴らしい』というプレゼンを最初から最後までされて、もうおなかいっぱいになりました」

 さらに彼は、「結婚とはこういうもの」「男女の愛の形とはこういうもの」というご自身の理想論をまくし立てたというのです。

 彼女は「お断り」を出しながら、こんなことを言いました。

「どこか男尊女卑のにおいもしました。あの方と結婚したら、自慢話ばかりされて、結婚生活が楽しくないと思いました。彼が言ったことに反論したら、理屈をこねて論破してきそう。夫婦生活がギスギスしてしまう気がしました」

 ゆみさんは、続けました。

「私はやっぱり経歴の素晴らしさよりも、お人柄を重視して選びたいです。高い学歴や高収入は、確かに魅力的です。でも、それを鼻にかけて自慢話ばかりする男性よりも、『このご飯おいしいね』『なんか今日は顔が疲れているね。ゆっくりお風呂に入るといいよ』『今日は会社帰りにケーキを買ってきたから、ご飯の後に食べよう』、そんな普通の日常会話ができる男性を探したいです」

 お相手選びをするときに大切なのは、パートナーを思いやれる優しい心根を持っているかどうか。もちろん、経歴が飛び抜けていい人の中にも、そうした優しい気持ちを持っている人はいらっしゃるのでしょうが。

 ただ、お相手の経歴にこだわって婚活をしていると、どうしても苦戦するのが現状です。経歴にこだわるあまり、結婚にとっての大切な本質を見落としてしまう。また、経歴を重視している気持ちをお相手に見透かされてしまう――。よい経歴の男性ほど、そうした女性は選ばないのです。

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