若い頃のダイエットが骨折の原因に⁉知らぬ間に進行する女性の「骨粗しょう症」に注意!

若い頃のダイエットが骨折の原因に⁉知らぬ間に進行する女性の「骨粗しょう症」に注意!

高齢者の病気というイメージが強い「骨粗しょう症」ですが、実は歳を取ってから突然かかるものではありません。

知らぬ間に進行し、特に女性は注意が必要な「骨粗しょう症」の原因や健康リスクについて、多数の医療・健康施設を運営するオルソグループの会長で、整形外科医の鞆浩康氏に聞きました。

Q.骨粗しょう症とはどのようなものですか

骨粗しょう症は、骨の密度と質が低下し、骨が脆く(もろく)なって骨折しやすくなる病気です。高齢者や閉経後の女性に多く見られ、無症状で進行するため、気づかないうちに悪化することがあります。

骨粗しょう症の発症には、カルシウム・リンやマグネシウムなどのミネラル、骨の基盤となるコラーゲンを構成するタンパク質が大きく関わっています。これらの栄養素が不足すると、骨の強度が低下して軽い衝撃や転倒でも骨折しやすくなります。

骨折は背骨・股関節・手首などに頻発します。特に背骨では痛みを伴わず「知らない間に骨折を起こしていた」ということもあります。

Q.骨粗しょう症の原因を教えてください

骨粗しょう症は「原発性骨粗しょう症」と「続発性骨粗しょう症」に分類されます。

「原発性骨粗しょう症」は主に加齢や閉経に伴うもので、高齢者や閉経後の女性に多く見られます。女性の場合は、特に加齢や閉経による女性ホルモンの減少が骨密度の低下に大きく影響して、骨量の減少と骨質の低下が進行します。

若い時期の栄養摂取や運動が不足することも、原発性骨粗しょう症の原因となり得ます。骨密度の値は、おおよそ20歳前後でピークに達します。そのときの骨密度の値が十分でないと、その後の骨密度も低くなり、将来の骨粗しょう症リスクが高まります。

「続発性骨粗しょう症」は、甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)や慢性腎臓病などの特定の疾患、またはステロイドの長期使用などの薬物治療によって引き起こされるものです。

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