【FP監修】不妊治療のお金・3つのルールと費用を抑えるコツとは?

【FP監修】不妊治療のお金・3つのルールと費用を抑えるコツとは?

長引くと高額に!最初から夫婦で受診が費用を抑えるコツ

「不妊治療の保険適用後、たしかに治療にかかる費用は減りました。ただ、回数や年齢などに制限があるため、治療が長引くと、自己負担になる恐れがあります。実際、短期で安くすむ人と長期で高額になる人の二極化は、今までより広がっています」とFPの宮野さん。なるべく費用を抑えるコツはあるのでしょうか。

「不妊の原因は夫婦どちらにもあり得る前提で、最初から2人で受診することです。私の相談者にも、女性だけ2年ぐらい治療し、人工授精にステップアップするタイミングで男性の検査をしたら、実は男性側に原因があったという方も。夫婦ともに検査を受けた上で治療の方針や予算、働き方などを話し合い、決めてほしいと思います」(宮野さん)

保険適用でどのくらい安くなった?

治療がステップアップするほど、金額は高くなりますが、どの治療も保険適用前と比べると、3分の1程度になっています。

★治療がステップアップするほど価格はUP!

<不妊治療ステップ・1>タイミング法
★保険適用前…1万円程度
→保険適用後…約2000〜3000円

経腟(けいちつ)超音波検査やホルモン測定をもとに排卵時期を予測し、妊娠しやすいタイミングの指導を受けて自然妊娠をめざす。かかる費用は、一般不妊治療管理料や診察、検査、薬代など。

<不妊治療ステップ・2>人工授精
★保険適用前…約3万円
→保険適用後…1万~1万5000円程度

必要な処理を施した男性の精子を、女性の排卵時期に子宮内に注入する、自然妊娠に近い治療法。
かかる費用は、一般不妊治療管理料や診察、検査、薬代、人工授精など。

<不妊治療ステップ・3>体外受精
★保険適用前…20万~60万円程度
→保険適用後…15万~20万円程度

卵巣から取り出した卵子を培養液に入れて、精子を振りかけて受精。
受精卵が「胚(はい)」まで発育したら子宮に注入して戻す(胚移植)。採卵や移植に関する費用がかかる。

<不妊治療ステップ・4>顕微授精
★保険適用前…30万~70万円程度
→保険適用後…15万~25万円程度

培養士が運動性にすぐれた精子を顕微鏡下で1個選び出し、卵子に注入する「卵細胞質内精子注入法(ICSI)」を用いる。かかる費用は、採卵、顕微授精、受精卵培養(ばいよう)など。

<不妊治療ステップ・4>凍結融解胚(とうけつゆうかいはい)移植
★保険適用前…10万~25万円程度
→保険適用後…約5万円

複数の受精卵(胚)が得られたら凍結して保存。その受精卵を融かして子宮内に移植する方法。
凍結胚保存や融解胚移植が主な費用。特殊な技術を用いると、さらに加算される。

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