詐欺被害で大金を失ったシングルマザーの後悔「娘との時間を作りたかっただけなのに…」詐欺から身を守る方法とは

詐欺被害で大金を失ったシングルマザーの後悔「娘との時間を作りたかっただけなのに…」詐欺から身を守る方法とは

振込後に音信不通、失ったお金が返金されない


 入会を決心した真矢さんのもとに、相手からさっそくDMが。

「クレジットカード決済のためのURLが送られてきたのですが、念のためLINEを交換できないかと打診したところ、連絡先を交換していただきました。そして、50万円の決済をし、『入金が確認できました』と連絡があったのですが、その後やり取りができなくなってしまったんです。最初に連絡を頂いたWebマーケターの方に連絡を取ろうと思ったのですが、アカウントごと削除されていて、音信不通に。私はこのときに騙されたんだと確信しました」

 入会時にサインをさせられた電子の契約書には相手の事業者名、個人名、電話番号の記載があったものの、後日調べてみると電話番号は使われていない番号で、事業者名もいくら検索してもヒットしなかったため「架空の情報だったのかもしれない」とのこと。

 シングルマザーで切羽詰まっている状況に漬け込まれ、詐欺にあってしまった自分が情けないと嘆く真矢さん。

「その後も連絡をとる手段がなく、支払った50万円は返金されず、もちろんスクールの詳細などが送られてくることもないまま、約1か月が経ちました。念のためクレジットカードは番号変更(再発行)をしました。現在は消費生活センターに相談していますが、今のところ進展がありません」

国民生活センターに聞いてみた

 こういったトラブルは増えているのでしょうか。女子SPA!編集部は国民生活センターの担当者に話を聞いてみました。

「このようなケースについての統計がないため正確にはわかりかねますが、『SNSをきっかけとしたケースの相談割合』は年々高まっています」

 国民生活センターの2024年9月4日のリリースによると、年度別相談件数に対する「SNSをきっかけとした相談割合」は、2020年度で23%、2021年度で36.2%、2022年度で43.9%、2023年度で63.4%、2024年度7月31日までで70.1%と、右肩上がりとなっていることがわかります。

 同リリースでは相談事例としては下記が挙げられています。

「SNS広告を見てタスクを始めたところ、チームで対応することになったが、ミスでチーム全員が損をしたと言われ処理費用を請求されて支払った」

「SNS広告を見てタスクを始め、報酬を出金しようとしたらアカウントが凍結され、高額な解除費用を請求された」

 担当者によると、「相手先と連絡が取れなかったり、事業者の連絡先や住所が不明となると解決が難しいケースが多い」のだそう……。

「ただ、何らかの手がかりがあれば、交渉できる可能性がまったくないわけではありません。もし不安になった場合や、トラブルになった場合は最寄りの消費生活センターにご相談ください。もし明らかな詐欺被害ということであれば警察にご相談ください」

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