妊娠すると、日常生活のあらゆるシーンで、「この行動はいいの?ダメなの?」と迷ってしまいがちです。おなかの赤ちゃんのために、これから始まる妊娠生活のこと、知っておきたいことがたくさんあります。みんなの気になることを、産婦人科医・笹森幸文先生に聞きました。
気になるお出かけのこと
Q. 妊娠したら、あまり外出しないほうがいいの?
妊娠したからといって、外出を控える必要はありません。ただし、妊娠初期は体調が変化しやすい時期ですし、感染症の心配も。妊娠経過が順調であっても、無理のない範囲で出かけるようにしましょう。
Q. 車のシートベルトは、妊娠してもすべき?
おなかの赤ちゃんを守る意味でも、妊娠中もシートベルトをつけましょう。正しくつければ、おなかを圧迫することもありません。
Q. 新幹線での長距離移動はOK?
基本的に問題ありませんが、長時間同じ姿勢で座っていると、血栓症を起こす恐れが。意識的に手足を動かすようにし、小まめに水分をとって、トイレに行くようにしましょう。
食べもの・飲み物の気になること
Q. 妊娠中は、温かいものを食べたほうがいいの?
妊娠中に体を温めるものをとるのはおすすめです。血液の循環がよくなり、むくみ防止にもなるだけでなく、おなかが張りやすくなるのも防げます。温かいものを食べてホッとすると、リラックス効果も。
Q. 昆布は食べてもいい?
昆布に多く含まれているヨウ素を大量にとりすぎると、赤ちゃんの甲状腺機能低下を招く可能性があるとされています。普通の量なら問題ありませんが、とりすぎに注意が必要な食品です。
Q. カフェインの入ったコーヒーはよくないの?
カフェインは長期にわたって過剰に摂取すると、赤ちゃんや妊娠経過に影響を及ぼすといわれていますが、程度についてははっきりとわかっていません。念のため、1日1杯くらいにとどめ、ノンカフェインコーヒーに替えるなどの工夫をしましょう。
監修/笹森幸文先生 取材・文/たまごクラブ編集部
参考/『初めてのたまごクラブ2024年秋号』「妊娠2・3・4カ月 やっていいこと ダメなこと 気がかり解消Q&A」
●記事の内容は2024年8月の情報で、現在と異なる場合があります。
監修者
【産婦人科医】笹森幸文 先生
PROFILE:
帝京大学医学部附属病院 産婦人科教授、総合周産期母子医療センター長
帝京大学医学部卒業。同大学産婦人科講師などを経て、2021年より現職。医学生の指導やハイリスク妊婦さんの診療を担当。
配信: たまひよONLINE
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