犬が「幸せ」を感じているか判断するためのチェック項目
犬は感情表現豊かで真っすぐな生き物です。言葉の話せない犬に幸せかどうかを尋ねることはできませんが、犬の仕草や行動、態度などから幸福度をチェックすることは可能です。
ぜひ、普段の愛犬の様子と比較しながら確認してみてください。
1.名前を呼んだときの反応
あなたが「○○ちゃん!」と愛犬の名前を呼ぶと、どのようなリアクションを見せるでしょうか。
実はこのときの愛犬の反応で、愛犬が幸せかどうかを判断することができます。
すぐに振り返ったり、駆け寄ってくるのであれば、愛犬が幸せを感じている反応です。なぜなら、その反応は、飼い主さんに呼ばれると『何かいいことがある!』と学習しているときに見せる反応だからです。嬉しそうに笑顔を見せることも多いでしょう。
反対に、愛犬の名前を呼んでも反応しない、または渋々といった様子でやってくる場合、犬の幸福度は高いとはいえないでしょう。一度関係性を見つめなおしてみた方が良いかもしれません。
なお、耳が遠くなっているシニア犬の場合は、反応が鈍いことは自然な状態ですので気にしなくて大丈夫です。
2.コマンドへの従い方
前述の項目と近いチェック方法ですが、コマンドへの従い方も犬が幸せかを判断する材料となります。
「まて」「おすわり」など基本的な指示にも嬉々として迅速に従う犬は、認めてもらいたい、褒めてもらいたいという欲求を叶えてくれるので積極的に指示に従います。承認欲求が満たされることが犬の幸せに繋がります。
信頼関係が十分に築かれておらず、犬の幸福度も高くない状態では『コマンドに従っても良いことはない』と諦めているため、飼い主さんの指示には消極的になりがちです。
3.室内での愛犬の過ごし方
室内で飼い主さんと一緒にいるときに、愛犬がリラックスした様子で寛いでいるなら十分に幸せを感じていることでしょう。信頼している飼い主さんと一緒だと、犬は心から安心し警戒を解きます。
例えば、人間に不信感がある野良犬や保護犬は、最初からお腹を見せて寝転ぶことはないでしょう。心を許している飼い主さんだからこそ、幸せを感じありのままの姿で日々過ごしているのです。
4.飼い主さんが外出するときの反応
例えばあなたが外出するとき、愛犬はどのような反応を示しますか。「行かないでー!」と吠えたりずっと後追いをしたりするような様子を見せていないでしょうか。
この反応を目にすると、(自分って愛されている♪)と実感しがちですが、必ずしもそうとはいえません。
本当に幸せを感じている犬は、飼い主さんの姿が見えなくなっても「必ず帰ってくる」「絶対ボクをひとりにはしない!」と理解しています。そのため、外出する飼い主を引き止めるような行動はとりません。落ち着いて留守番もできるのです。
なお、留守番中のイタズラも、不安や寂しさが原因であることが多いです。思い当たる節がある場合、愛犬の幸せ度は低いかもしれません。
5.愛犬と頻繁に目が合うかどうか
視線を感じて振り返ると愛犬と目が合ったら、これは犬が幸せを感じている証拠といえます。
犬はわたしたち人間と違い、目線を合わせることを嫌います。目を合わせることは「攻撃するぞ!」という臨戦態勢をあらわすためにするものなのです。
この野生時代の習性は今も残っており、関係性が薄い人や苦手な人とは目を合わせることを避けます。
反対に、信頼している大好きな人に対しては(次の指示は何かな?)(ご主人様は何をしているんだろう?)と気になるあまり常に目で追っているため、よく目が合うのです。嬉しそうな表情の愛犬と目線が合ったときは、きっと幸せを感じていることでしょう。
愛犬に幸せを感じてもらうために必要なこと
大切な愛犬に、今以上の幸せを感じてもらうために必要なことは何でしょうか。愛犬が快適で楽しい暮らしを送れるように、日々の生活に工夫を取り入れることがポイントです。
犬の習性を学び、愛犬の性格を理解する
快適な生活環境を整える
毎日のスキンシップで愛情を注ぐ
まずは犬という生き物の習性を学んでみましょう。新しい発見や不思議に思っていた行動の謎が解け、愛犬の気持ちに立って考えることができるはずです。その上で愛犬の性格や嗜好を理解し尊重してあげましょう。
暮らしやすい環境を整えてあげることも非常に大切です。室温調整や衛生状態に気を配ってあげてください。ひとり静かに休める場所があるだけで睡眠の質が向上し、犬の幸せに繋がりますよ。
何よりも大切なのは毎日のスキンシップです。犬にとって最も幸せな行為のひとつですので、意識して作るようにしましょう。スマホ片手に…などの「ながら」は禁物です。その時間だけは全力で愛犬に向き合ってくださいね。
配信: わんちゃんホンポ