神奈川県厚木市在住のNさん(49歳・男性)が「ありがとう」を伝えたいのは、10年ほど前に幼い娘を助けてくれた高校生の女の子たち。
スーパーでの買い物中、目を離した隙に娘がいなくなってしまって……。
<Nさんの体験談>
10年程前、当時住んでいたアパートから車で5分掛からない場所にあったスーパーでの出来事です。
厚木市下荻野にあるそのスーパーには、よく食材を買いに行ってました。
その日も妻と娘を車に乗せて出掛けた帰りに、そのスーパーへ。ハロウィンの時期だったので、店に入るとすぐ特設コーナーがあり、ぼろぼろの服を着たお化けが天井から吊られていたりして、子供たちで賑わっていました。
2歳娘は特設コーナーが気になって…
もうすぐ3歳になる娘も興味を示しましたが、人も多く1人で行けせるのも危ないので、「後で行こう」と約束し、買い物へ。
それでも途中に何度かフラーッとそちらへ行こうとすることがあり、「勝手にいなくなったら帰っちゃうからね」と話していました。
しかし買い物を済ませて袋詰めをしている隙に、娘がいなくなってしまったのです。
「きっとハロウィンの特設コーナーに行ったのだろう」と思った私たちは、急いで袋詰めをして特設コーナーへ行ったのですがそこにも姿はなく、店員さんに聞いたり店内やトイレを探したり。
それでも見当たらず、妻と二人で不安にかられながら探していると、部活が終わり帰宅した中学生の息子がケータイに電話してきました。
「お父さん今どこに誰と居るの?」
なぜこんな時に変な質問をして来るんだろう。私はそう思いながら、質問に答えました。
息子「今、妹が…」
すると息子が、「今ね、妹が高校生くらいの女の子3人組に付き添ってもらって帰宅したよ」というのです。
それを聞いてすぐに帰宅すると、いつも挨拶をするご近所の高齢女性に、ご自宅の庭から声をかけられました。
彼女はうちの娘が付き添ってくれた高校生たちに「私のお家はここだよ」と言っているのが聞こえたので、事情を尋ねてくれたそうです。
それによると、娘がスーパーを出てすぐの大きな信号でウロウロしていてたところ、その高校生たちが声を掛けてくれて、「危ないから付き添って行ってあげるよ」と拙い娘の案内通りに家まで一緒に来てくれたんだとか。
後から帰宅した私たちは彼女たちの名前も聞けず、どこの高校生なのかも分からず、あれから10年もたってしまいました。
親の不注意で娘を危険な目にあわせてしまったことへの親としての反省と、助けてくれた彼女たちへの感謝の気持ちを今も持ち続けています。
あの時言えなかった「ありがとう」を伝えたいです。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、ありませんか?
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配信: Jタウンネット
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