偏差値(四谷偏差値、SAPIX偏差値など)
偏差値とは50を基準として、平均からどの位置にいるかを示したものです。
全国的な偏差値は、大手塾の模擬試験などで測ることができます。
中学受験においては、日能研や四谷大塚で出る偏差値と、SAPIXで出る偏差値は5ほど違うと言われます。
最難関校を志望する生徒が数多く受けるSAPIXのほうが、偏差値は低く出るからです。
ちなみに難関校という言葉は、日能研や四谷大塚だと偏差値65、SAPIXだと偏差値60ほどからをイメージしていることが多いと思います。
中学受験の偏差値を語るうえで気を付けたいのは、高校受験や大学受験と比べると、中学受験は受験率が低いということです。
母集団の学力が高いので、中学受験の偏差値は高校受験や大学受験より低く出ます。
中学受験での偏差値50は、小学生全体で見ると上位層と考えてよいでしょう。
入試解禁日
入試解禁日とは、中学受験が開始される日です。
埼玉県は1月10日、千葉県は1月20日、そして東京と神奈川は2月1日です。
御三家と呼ばれる超難関校をはじめ、多くの学校が解禁日に入試を行います。
とくに2月は解禁日である1日から3日に入試が集中しています。
午後入試もあるため、入試結果を見ながら受験校を変えるなど、前日までしっかり受験スケジュールを組み立てながら挑みたいですね。
傾斜配点
中学受験では、複数科目の合計点数で合否が決まります。
複数科目の配点をすべて同じにするのではなく、配点に差をつけることを傾斜配点といいます。
たとえば開成中学校では算数と国語は85点、理科と社会は70点です。
桜蔭中学校では算数と国語は100点、理科と社会は60点となっています。
傾斜配点では、算数と国語を高くする場合が多いんですよね。
塾で算数と国語を重点的に勉強するのは、他の科目の基礎となるという理由のほかに、この傾斜配点で点数を取るためというのもあります。
過去問
過去問とは志望校の過去の入試問題のことで、書店にて購入できます。
6年生の秋から取り組みはじめ、第一志望校は5年分、第二志望校以降も数年分取り組めると安心です。
問題傾向をつかめるのが理想ですが、まずは問題形式に慣れておきたいですね。
問題量はどのくらいか、じっくり考える時間はあるのか、解答用紙はどんな形式か……知っていると知らないとでは大きな差がつくことでしょう。
ただし、過去問は学力自体を上げるものではありません。
過去問ばかり解き続けるのではなく、普段の勉強も継続することが大切です。
特別講習(夏期講習など)
特別講習とは平常授業のほかに行われる、期間が決まった講習のことです。
期間や授業数の違いはあるものの、春期講習・夏期講習・冬期講習は多くの塾で行われます。
ゴールデンウィークや正月にも講習を行う塾もあれば、塾ではなく別の場所で合宿を行う塾もあります。
多くは任意参加となっていますが、実際はほぼ全員参加ということも多いようです。
特別講習の内容は平常授業の続きであるものと、復習や志望校対策などで平常授業とは独立しているものとがあります。
授業の内容や周りの様子を見て、参加するかどうかを検討しましょう。
わからない言葉は塾にも聞いてみよう
中学受験には特有の用語が多く、わかりにくいですよね。
わからない言葉はぜひ調べてほしいですが、ややこしければ塾も頼ってください。
私はこういった用語も含めて、塾生や保護者さんにわかりやすく伝え、スムーズに受験を進めるのが塾の役目だと思っています。
用語を知っておくと、志望校を検討するうえで役に立ちますし、塾への相談もしやすくなるかもしれません。
この記事が、志望校選びの参考になれば幸いです。
※中学受験ナビの連載『塾のトリセツ』の記事を、マイナビ子育て編集部が再編集のうえで掲載しています。元の記事はコチラ。
この記事の執筆者天海ハルカ大手進学塾で国語講師を務め、主に5,6年生を担当。偏差値20台の勉強しない子供から、御三家に合格するレベルの子供まで幅広いレベルを受け持つ。モットーは「無理なく楽しく効率的に」。著書に『中学受験国語・成績を上げる思考力の磨き方-情報を整理し理解して伝える力』(エール出版社)。
中学受験を応援する個人サイトを運営しながら教育系webライターとして教育、子育てサイトでも活動。プライベートでは、わが子の中学受験をサポート中。
中学受験アシストブック https://assist-book.com→記事一覧へ
配信: マイナビ子育て
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