なぜ不倫をする人がこんなに多いのか?不倫なのに本気って本当?アンケートをしたら不倫してしまう方の共通点がわかりました。

なぜ不倫をする人がこんなに多いのか?不倫なのに本気って本当?アンケートをしたら不倫してしまう方の共通点がわかりました。

人はなぜ不倫をしてしまうのか?

今回はアンケートを元に不倫してしまう方の共通点を行政書士であり、ファイナンシャルプランナーの露木幸彦さんにお伺いしました。

不倫は、配偶者を傷つけるので法律上、損害賠償の対象です。墓場まで持っていければ良いですが、最後まで隠し通せなかった場合、慰謝料を払わされるケースも。家庭ある身でも自由に恋愛したい、たまたま好きになった相手が既婚者だっただけという言い訳は通用しません。

例えば、宮本瑠璃さん(36歳。会社員。未婚。(仮名)は妻が依頼した興信所に尾行されていると気付かず、彼(夫)とホテルに入る瞬間、翌朝、ホテルから出てくる瞬間の写真を撮られていたそう。過去の判例(東京地裁・平成19年5月31日判決)によると前述の写真は2人が部屋で性交渉に及んだ事実を証明するのに十分です。妻が彼女へ慰謝料を請求してきたのですが、十分に証拠が揃っているので、彼女は200万円の慰謝料を払うしかありませんでした。

法務省の司法統計によると結婚5~10年の夫婦が離婚する場合、結婚期間別の慰謝料の平均は以下の通りです。

1年未満 140万円

1~5年 199万円

5~10年 304万円

10~15年 438万円

15~20年 534万円

20年以上 699万円

一方、不倫相手の慰謝料についての統計は存在しませんが、過去のケースでは100~200万円程度です。

とはいえ、なぜ不倫をする人がこんなに多いのか・・・今回は不倫経験者226人(男性46人、女性180人)に「不倫の快感をお金で評価してもらう」という大マジメな試みです。アンケートを行い、226人の生声をデータベース化したところ、「不倫にハマる女性は男性の5倍」「不倫を後悔しないのは男性より女性」「欲求不満な男性と、恋愛依存症の女性が出会うと制御不能に」などがあることがわかりました。(調査結果は最後をご覧ください)

不倫とはギリシャ神話の「パンドラの箱」とそっくりでした。もしも興味本位でうっかり箱のなかを覗こうものなら、身の周りに災いが降りかかるのです。だから「絶対に開けてはいけない」というルールが神話形式で後世に語り継がれているのです。一方、不倫における「暗黙の了解」とは何でしょうか?それは「不倫のメリット<デメリット」という方程式のことです。このバランスが崩れた途端、倫理観の欠如、法律違反、家庭崩壊といった「災い」がどんどん降りかかるので先祖代々、言い伝えられてきたのです。『絶対にやってはいけない』と。

今回の調査では、不倫における最大関心事である「なぜ」の部分を丸裸にするためモヤモヤした疑問を「数字」にスッキリと落とし込みました。

不倫にハマりやすい女性は男性の5倍?!

まず、はじめに驚かされるのは「不倫にハマりやいのは男性より女性」という紛れもない数字的な裏付け。あなたは「女性より男性」だと思い込んでいたのでは?具体的には、「不倫にいくらの価値を感じますか?」との質問に対して、全体の平均は4,493万円 ですが、女性の平均は5,339万円であり、男性の5倍(1,182万円)でした。また特に印象的なのは、女性には「ゼロ円回答」(不倫をしなければ良かった、失うものが大きすぎた、など)がいなかったことです。この数字は男性より女性の方が「不倫の快感が余韻として強く残り、長続きする」ため、すでに「不倫のメリット<デメリット」の方程式がくるりと裏返っていることを意味します。

このように不倫の「感度の格差」は男女間では、天と地ほどの差がありますが、同じ「不倫経験者」なのにどうして?あなたは首をかしげるでしょう。その理由が男性と女性とでは「感じるポイント」にズレが生じていたのです。

まずランキングの1位ですが、男女ともに共通で「精神的メリット」。男性の23%は「仕事でいい結果が出る」「心の癒し」「人生が充実する」、女性の12%は「10歳も若く見られる」「心の隙間を埋めてくれる」「気持ちが豊かになる」と答えており、そこに男女の違いは見出せません。ところが快楽の性差は「気持ちの次に大事なこと」に目を移した途端、あなたの視界がくっきりと映り込んできます。

女性の2位は「恋愛的メリット」(11%)男性の2位は「肉体的メリット」(13%)と対照的な結果でした。このランキングと、先ほどの「不倫の値段」を掛け合わせると不倫の快感指数は「恋心を満たされた女性>性欲を満たされた男性」だと言えるのです。

まず女性の回答ですが、「独身時代への回帰願望」と「快楽最大化への手段」の2つに分類できます。前者の回答例は「結婚しても、何歳になってもドキドキしたい、ときめきたい」。「結婚しても未婚の頃のような恋愛をしたい」という夢物語を現実世界で実践した女性の証言です。一方。後者の回答例は「障害のある恋の方が刺激的」「一時的な快楽、ときめき」「夫では味わえない高揚感」。これは快感を最大化する手段として、あえて不倫を選んだ女性の告白です。

不倫中毒者にぴったり当てはまる2つの共通点とは?

一方、男性の2位は「オスとメス論」なので、いたってシンプル。回答全般に共通するのは「せっかく性欲を処理するなら、できるだけ気持ちのいい方法で」という極めて動物的な発想です。「性欲を発散できる」「体の相性が抜群にいい」「風俗より楽しめる」と答える男性にとって「精子を放出する瞬間の快感」は妻や風俗、自慰行為よりも、愛人とのセックスの方がはるか上なのです。

今回の調査でくっきりと浮かび上がったのは、不倫が「魅力的な恋愛」だと感じる人には2つの共通点があること。1つは「心のなかが空白や隙間だらけ」。もう1つは「ムラムラしている男性」と「ドキドキしたい女性」。もし、あなたが婚外恋愛にそそられるなら、男女間における「思考回路のズレ」を丸暗記しましょう。例えば、恋をしたいだけのアラフォー女性が「ワンナイトラブ」思考のチョイワル男性と付き合っても「やり逃げ」されるだけだし、子煩悩なパパが「性のはけ口」を追い求めたせいで、アラサー女性を本気にさせた場合、離婚を求められ、理想の家庭をボロボロにされるのがオチです。

不倫なのに本気って本当?遊ばれたくないなら確認を

「先生の彼女なのか愛人なのか・・・分からなくて悩んでいます」と打ち明けるのは橘高美弥さん(32歳。未婚。看護師。仮名)。美弥さんは7年間、同じ病院、同じ科の医師を付き合っているそうです。

「先生は尊敬できる医師の1人でした。でも、はじめは既婚の人と付き合うつもりなんて、全くなかったし、こんなに長い間、関係が続くとは思っていませんでした。」

美弥さんは当時の気持ちを言葉にしてくれましたが、24時間、緊迫したなかで仕事をする日々で、共通の話題といっても、だいたいは仕事の話だそうです。一日を振り返って「あれで良かったのか」「こうすれば良かったのではないか」とお互いに愚痴をこぼしているうちに、恋愛感情が生まれたと言います。緊迫した空気から抜け出したときに、ホッとできる時間が欲しかったのです。少なくとも美弥はそうでしたし、彼もきっと同じだと信じていました。

「はじめのうちは奥さんにバレないよう、いろいろ気を使っていました。例えば、うちの病院は携帯を支給されているので、デートの約束は勤務時間内に携帯を使ってとっていました。もちろん、奥さんは携帯の存在を知りません。」

美弥さんは彼との交際の息苦しさを口にしますが、制約付きの恋愛だったからでしょうか。付き合い始めから3ヵ月が過ぎる頃にはだんだんと関係がマンネリ化してきて、彼の気持ちが美弥さんから離れていくのを感じたのです。

「先生の気持ちはよく分かりません。ただ、私は少なくとも先生の『彼女』だと思っています。」

美弥さんは言葉を絞り出しますが、仕事の愚痴を嫌な顔せず聞いてくれるし、体力的、精神的に辛いときは、いつも優しい言葉をかけてくれるので、美弥さんにとって彼は「心の支え」だったのです。

「もちろん、先生に奥さんがいる以上、この関係を断ち切りたいと何度も考えました。でも、私だって1人の女性です。できることなら、先生と結婚し、家庭を持ち、幸せになりたいです。だって今まで貴重な時間を先生のために使ってきたのだから」

美弥さんは願望を込めてそう言いますが、実際には「奥さんと別れて一緒になって欲しい」などと口にしたら彼が逃げていくことは分かっているので、そんなことは怖くて言えないようです。

二人の関係が不倫とはいえ、「遊ばれてもいい」と開き直る女性は少ないです。少なくとも女性は遊びではなく本気です。しかし、相手が遊びだったどうでしょうか?先の見えない関係をずっと続けていくことになります。いくら努力しても、得られるのはせいぜい現状維持。略奪の末に一緒になる未来がないことを知りながら、関係を続けることに悩み、傷つき、疲れることとなるのです。

ここまで不倫のメリット、デメリットについて取り上げてきましたが、当の本人はメリットばかりに目が行きがちです。しかし、相応の代償を払わなければならないので、本当にメリットがデメリットを上回るかどうかをきちんと考える必要があるでしょう。

困った際は弁護士や行政書士など専門家に相談をすることをおすすめします。

「不倫の値段」についてのアンケート結果

・平成23年2月20日~26日に実施

・対象はすべて不倫経験者

・有効回答数226人(男性46人、女性180人)

1.不倫をお金に換算すると、どれくらいの価値がありますか?

平均値 4,493万円

男性平均 1,182万円

女性平均 5,339万円

2.その理由を教えてください。(複数選択可)

<男性>

恋愛的メリット 7人(15.2%)

肉体的メリット 6人(13.0%)

精神的メリット 11人(23.9%)

金銭的メリット 0人(0.0%)

逃避的メリット 3人(6.5%)

その他 2人(4.3%)

無回答、金銭に換算できない 17人(36.9%)

<女性>

恋愛的メリット 20人(11.1%)

肉体的メリット 13人(7.2%)

精神的メリット 23人(12.7%)

金銭的メリット 16人(8.8%)

逃避的メリット 8人(4.4%)

その他 32人(17.7%)

無回答、金銭に換算できない 68人(37.7%)

3.その理由を教えてください。(自由回答)

恋愛的メリット:一時的な快楽、ときめき、興奮、ドキドキ、刺激的スリル、高揚感、擬似恋愛、障害のある恋に酔う

肉体的メリット:性欲の発散、風俗に行かずに済む、性的興奮、体の相性、雄雌としての自信

精神的メリット:心の癒し、若返る、仕事を頑張れる、心が豊かになる、人生が充実する、心の空白を埋める

金銭的メリット:プレゼント、デート代、ホテル、飲食代、旅費、生活費

逃避的メリット:配偶者から解放される、家庭内ストレスの発散、束縛されない、義務感がない

<男性>

(1)最高値1億円:本気で惚れていたから、これ以上の価値はある。

(2)最低値3万円:一時の快楽、ドキドキ感、そして罪悪感も味わえる。キャバクラ代ぐらいが妥当

<女性>

(1)最高値3億円:例えですが、不倫は宝くじに当選したような高揚感が一瞬でも体験できると感じたので。あぶく銭と言われるように、不倫も何か共通点があるように思います。うたかた、シャボン玉・・・こんなイメージがあります。

(2)最低値0円:罪悪感の中で密会なので

プロフィール

露木幸彦

行政書士・ファイナンシャルプランナー

1980年12月24日生。いわゆる松坂世代。国学院大学・法学部卒。

金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。離婚に特化し行政書士事務所を開業。

開業から6年目で有料相談件数7,000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6,300人を突破。

朝日新聞、日本経済新聞、まぐまぐニュース、週刊女性などで連載を担当。

星海社の新人賞(特別賞)を受賞。

心理学、交渉術、法律に関する著書を11冊、出版。

[著書]

「男のための最強離婚術」

「男の離婚」

「婚活貧乏」

「みんなの不倫」

公式ブログ

https://ameblo.jp/yukihiko55/

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キレイ研究室
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「今よりもっと、これからもずっときれいでいるために。」をコンセプトに、化粧品開発、ヘルスケア、ネイリストなどさまざまなジャンルの専門家が、中立の立場から「キレイ」についてのコラムを発信しています。
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