現在50代の読者・なごみさんが妊娠したのは、17歳の頃だった。
しかしサポートしてくれる家族はおらず、彼女は母子寮でしばらく暮らすことに。
そこで彼女は毎日、出産すべきかどうか悩んでいたという。
<なごみさんの体験談>
30数年前、私は17歳で妊娠しました。
働けなくなり、親からも見捨てられ、知人に紹介されて都心の母子寮に入りました。
他の人には相手の男性や親が面会にきて話し合っているなか、私は母に電話で「他に兄弟いるので引き取れない」と言われました。
子供を産むのは間違いなのか?
母子寮にもいつまでもいることはできません。役所の方からは、1人で生きていくことを考えるように言われました。
毎日、これから先のことを悩みました。やっぱり子供を産むのは間違いなのか? この子は真っ直ぐ生きれるのか?
そんな時、70くらいの寮長先生が私に言いました
「貴女は何も間違っていません。自分で決めた道なら自分を信じて進みなさい。どんな事があっても子供に背中を向けないで」
そして、「貴女達の生活を面倒みることはできないけれど、できるだけのことをしてここを卒業させるから」とも……。
実際、役所の手続き、新しい住処、引っ越し先など全てを手配して送り出してくれました。
その時の子供も、もう30歳を超えました。とても親思いな子で、「ママはどんな時でも助けてくれた。傍にいてくれた」と言ってくれます。今は私も再婚し、子供とは離れて暮らしていますが、よく遊びにきます。
あの時母子寮にいて色々学ばなければ今がないのかもしれません。
ありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、抱えていませんか?
名前も知らない、どこにいるかもわからない……。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている――。そんな人も、読者の中にいるかもしれない。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、読者の皆さんに投稿していただいた体験談内の場所や固有名詞等の情報を、プライバシー配慮などのために変更している場合があります。あらかじめご了承ください)
配信: Jタウンネット
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