子どものLGBT問題・親が絶対にやっていけないことは〇〇

第2回 子どものLGBT
いつの世代においても、20人に1人は存在すると言われるLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとった表現)。もしもわが子がLGBTだったら…。自分の子どもに気になる様子が見られるママもそうでないママも、誰もがいずれ様々な形で接するであろう「LGBT」について、親としての心構えをナビゲート。5月に、『孤独な世界の歩き方〜 ゲイの心理カウンセラーの僕があなたに伝えたい7つのこと 〜』(イースト・プレス)を出版したゲイの心理カウンセラー・村上裕氏にアドバイスしてもらった。

●子どものLGBT・親としてやってはいけない対応は?

もしもわが子が「LGBT」かもしれないと思う様子が見られたら…親としてやってはいけない対応はあるのだろうか?

「まずは“暴かない、焦らない、決めつけない、完璧を演じない、わかったふりをしない”という心の姿勢と実際の態度をとることが大切です。そもそも、LGBTが世のなかに 広く好意的に知られるようになったのは、ここ2~3年のこと。親御さんの多くは、当然ながらLGBTについて勉強していないので、“LGBT=よく分からない恐いもの”という無自覚な偏見があるのは、ごくごく自然な心理と言えます。まずは“無自覚な偏見”に気付き、意識を変えてゆくことから始めましょう」(村上氏 以下同)

それでは逆に、親に必要な姿勢とはどのようなものなのか。

「まず最初に大事なのは、理解よりも受容する姿勢。善悪を評価せずに“こういうものなのね”と受け入れること。“何でも話してね、力になりたいと思ってるよ”という姿勢と態度を見せることが大切です。異性愛者(ヘテロセクシュアル)の親御さんが、LGBTを初めとするセクシュアルマイノリティをすぐに理解するのは、多くの場合は難しいこと。自動車を見ただけで運転できないのと同じように、LGBTを理解するためには、時間も知識もコミュニケーションも必要です。よくわからないまま“私はLGBTのことは何でも知ってるわよ”という態度で接すると、事故が起きてしまうのは自然なことですよね。思い込みや決めつけほど怖いものはありません。いきなり理解するのは難しいものなので、親御さんは焦らず、少しずつ学んでいきましょう」

LGBT

●子どものセクシュアリティと幸せになれるかどうかは全く別問題

「例えセクシュアルマイノリティ(性的少数派)だとしても、その子自身に幸せに生きる力さえあれば、絶対に幸せになれる!」と語る村上氏。未来を決めるのはその子自身。親が子の将来まで、思い悩む必要はない

「これは、お子様からカミングアウトを受けたママたちによく見受けられることなのですが、“子どもが幸せになれないのではないか?”と心配する方が多いです。この心配の背景には、”LGBTかもしれないわが子は、他の子のように幸せになれるのだろうか”という不安と“もしもこの先、わが子がLGBTのことで悩んだり、人間関係のトラブルがあった時、親として力になれるのか?”という不安の、ふたつの本質的な苦しみがあります。ですが、親としての不安と、子どもが将来幸せになれるかどうかはまるで別のことなので、まずは結びつけることをやめましょう。自分の幸せを決めるのはその子自身ですし、これはLGBTに限らず、どんなお子様にも言えることだと思います」

親は、完璧な親であろうとしてわかったふりをせず、焦らずにゆっくりと確かな知識を深めていくことが必要。 そして当事者ではないママも、いずれわが子や孫、自分自身がLGBTの当事者と関わる機会が訪れるかもしれないので、必要最低限の知識を学んでおくことが必要だ。

(取材・文/吉富慶子)

お話をうかがった人

ゲイの心理カウンセラー村上裕
村上裕
カウンセリングルームP・M・R代表
ゲイの心理カウンセラー。「カウンセリングルームP・M・R」代表。一般社団法人全国心理業連合会公認上級プロフェッショナル心理カウンセラー。LGBTQIビジネスコンサルタント。1982年2月17日生まれ、福島県福島市出身。福島南高等学校にて情報・会計を学び、千葉商科大学にて経営・商学を学んで後、専門学校にて、マイクロカウンセリング理論、来談者中心療法、動物介在療法、芸術療法、等を学ぶ。独立開業後はLGBTQIのサポートに必要と感じ、社会心理学とアドラー心理学を学ぶ。現在は、北海道から沖縄まで全国のLGBT当事者と家族にカミングアウトの時に大切な心のことを伝えるための講演会を開くため、クラウドファンディングに挑戦中。(●LGBTカミングアウトに大切な心の知識を全国の家族に伝えたいhttps://readyfor.jp/projects/lgbt-comingout-pmrsupport)  
ゲイの心理カウンセラー。「カウンセリングルームP・M・R」代表。一般社団法人全国心理業連合会公認上級プロフェッショナル心理カウンセラー。LGBTQIビジネスコンサルタント。1982年2月17日生まれ、福島県福島市出身。福島南高等学校にて情報・会計を学び、千葉商科大学にて経営・商学を学んで後、専門学校にて、マイクロカウンセリング理論、来談者中心療法、動物介在療法、芸術療法、等を学ぶ。独立開業後はLGBTQIのサポートに必要と感じ、社会心理学とアドラー心理学を学ぶ。現在は、北海道から沖縄まで全国のLGBT当事者と家族にカミングアウトの時に大切な心のことを伝えるための講演会を開くため、クラウドファンディングに挑戦中。(●LGBTカミングアウトに大切な心の知識を全国の家族に伝えたいhttps://readyfor.jp/projects/lgbt-comingout-pmrsupport)  

【書籍紹介】

LGBT
孤独な世界の歩き方 ゲイの心理カウンセラーの僕があなたに伝えたい7つのこと
イースト・プレス
1,512円
「なぜ、生きることはこんなに苦しいんだろう?」この孤独な世界の中で、私達は、とても小さな存在。大きな道標のように見える誰かの強い価値観や様々な情報に翻弄され、迷い、時に、抜け出せない迷路に入り込むこともある。けれど、生きていれば、必ず道がある。どんな道でも、あなただけの道を歩くことができる。虐待、いじめ、自殺未遂、カミングアウト…。ゲイの心理カウンセラーである著者が、自分自身の半生を紐解きながら、セクシュアル・マイノリティの視点と心理学的視点で語る、この生きにくい孤独な世界との向き合い方。NHK「おはよう日本」、日本テレビ「解決!ナイナイアンサー」、朝日新聞、日経新聞、毎日新聞など多数メディアに登場する、ゲイの心理カウンセラーによる、待望の初著書。
「なぜ、生きることはこんなに苦しいんだろう?」この孤独な世界の中で、私達は、とても小さな存在。大きな道標のように見える誰かの強い価値観や様々な情報に翻弄され、迷い、時に、抜け出せない迷路に入り込むこともある。けれど、生きていれば、必ず道がある。どんな道でも、あなただけの道を歩くことができる。虐待、いじめ、自殺未遂、カミングアウト…。ゲイの心理カウンセラーである著者が、自分自身の半生を紐解きながら、セクシュアル・マイノリティの視点と心理学的視点で語る、この生きにくい孤独な世界との向き合い方。NHK「おはよう日本」、日本テレビ「解決!ナイナイアンサー」、朝日新聞、日経新聞、毎日新聞など多数メディアに登場する、ゲイの心理カウンセラーによる、待望の初著書。
カミングアウト
LGBTってなんだろう?–からだの性・こころの性・好きになる性
合同出版
1,944円
LGBTは、20人に1人いるといわれています。学校生活、友だち関係、いじめ、将来への展望、カミングアウトなど、LGBTの子どもたちは、毎日、不安に押しつぶされそうになりながら生活しています。子どもたちとかかわるすべての大人に知ってもらいたい、LGBTの子どものこころに寄り添うための本。
LGBTは、20人に1人いるといわれています。学校生活、友だち関係、いじめ、将来への展望、カミングアウトなど、LGBTの子どもたちは、毎日、不安に押しつぶされそうになりながら生活しています。子どもたちとかかわるすべての大人に知ってもらいたい、LGBTの子どものこころに寄り添うための本。
LGBT
ダイヤモンドセレクト 2017年 05 月号 「Oriijin(オリイジン)」 [雑誌] (「ココロ」と「多様性」の時代を生きる)
ダイヤモンド社
980円
企業が目指す「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容)」の本質って何だろう? いま、LGBTをはじめとしたセクシュアル・マイノリティの人たちを取り巻く状況は? 「Oriijin」は、そうした情報を、分かりやすく、正しく伝えていく、暮らす&働くみんなの“ココロスタイル”の雑誌です。
企業が目指す「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容)」の本質って何だろう? いま、LGBTをはじめとしたセクシュアル・マイノリティの人たちを取り巻く状況は? 「Oriijin」は、そうした情報を、分かりやすく、正しく伝えていく、暮らす&働くみんなの“ココロスタイル”の雑誌です。

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