英語はあくまで「道具」。学ぶ目的を伝えてみて
伊藤 「何で英語が必要なの」「どうして英語で話さないといけないの」と思うお子さんもいるかもしれませんね。今、日本に住んでいると、日本の中だけで世界が完結してしまいますよね。
日本にすごく興味がある海外の人は多いです。一方で、日本の人は世界に対して関心が薄いと感じます。子どものころから世界に関心を持つことが大切です。いろんな国の旅行パンフレットを見たり、ニュースで見た国がどこにあるのか調べたり、その国の挨拶の言葉を調べたり。そうやって小さいころから世界に関心を持つ経験を積むことも大切にしてほしいですね。
聖夏 英語を学ぶことを目的に英語をやっても、あまり楽しくないと思うんです。世界とつながることが楽しいよね、という視点で英語を学ぶ。英語は道具として考えたほうが、お子さんも楽しいかもしれないですね。おうちで英語をやったことで「コミュニケーションができた! じゃあ、次はなんて言おうかな?」「英語の単語を調べよう」と興味も広がっていくと思います。
伊藤 単純にお子さんに英語を学ばせるだけでなく、なぜ英語を学ぶのか、という理由もぜひ伝えてください。道で会ったら英語で挨拶をすることからでもいいので、世界のいろいろな国の人に興味を持つような働きかけも実践していただければ。世界の共通言語が英語だから、いろいろな国の人と話ができるといろいろなことが知れて楽しいんだよ、と最初に伝えてあげたらいいかな、と思いますね。
その後で、今は何を楽しく取り組めるのかな、というところを見ながら楽しんでいただけたら。発音や単語、文法を完璧にすることを目指す必要はなくて。今楽しく取り組めることに焦点を当てていただきたいです。これは親の意識にかかっているので、ぜひお母さん・お父さんも一緒に挑戦していってくださいね。
聖夏 楽しんで聞ける曲を見つけて、お母さん・お父さんも自分で楽しむことから始めてみてください。英語を話せるようになる目的として、「コミュニケーションを楽しめる」というところもそうなのですが、本当に会話できる人が増えるので、私はそこからお仕事につながったりもしました。大人になってよかったと思ったのは、何か調べるときに、日本語だと情報が限られることが、英語も加わるとぐっと幅が広がること。お子さんが成長すれば、きっとそれも体感できると思うので。今は楽しいかな、くらいに思ってくれればいいと思います。
――英語に興味を持ち続けられるように、世界に関心を持つことも伝えていきたいですね。
(取材・文:佐藤華奈子/編集:マイナビ子育て編集部)
モンテッソーリ式「英語が好きな子」の育て方
輝きベビーアカデミ ー代表理事
伊藤美佳 先生
0歳から天才を育てる乳幼児親子教室「輝きベビーアカデミー」代表理事。幼稚園教諭1級免許、日本モンテッソーリ協会教員免許、保育士国家資格、小学校英語教員免許取得。NPO法人ハートフルコミュニケーションハートフル認定コーチ。サンタフェNLP/発達心理学協会・ICNLPプラクティショナー。
日本メンタルヘルス協会認定基礎心理カウンセラー。幼稚園・保育園、スクールで28年間、2万人以上の子どもたちと関わってきた幼児教育のエキスパート。
自身の子どもがモンテッソーリ教育の幼稚園ですばらしい成長を遂げたことに感銘を受け、モンテッソーリ教師の資格を取得。現在は、モンテッソーリ教育を取り入れた自身のスクールで幼児教育に携わるほか、全国の保育園・幼稚園・スクールで教員向けの指導もしている。著書に『モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』(かんき出版)、『引っぱりだす! こぼす! 落とす! そのイタズラは子どもが伸びるサインです』『モンテッソーリ流 たった5分で「言わなくてもできる子」に変わる本』(以上、青春出版社)などがある。
英語deDANCE 主宰
伊藤聖夏 さん
「輝きベビーアカデミー」内のオンライン教室「英語deDANCE」主宰。伊藤美佳の次女として生まれモンテッソーリ教育、輝きベビーメソッドで育つ。高校卒業後は、アメリカの大学でミュージカルを学びたいと思い、留学。卒業後は女優としてニューヨークの舞台にも出演。これまでの経験を活かし、子ども達が純粋に思いきり表現を楽しむ場所を作りたいと考え、教室を立ち上げる。 子どもの可能性は無限大。「英語deDANCE」はお子さんの可能性を最大活かせる場所であり続けたい、そう願っています 。Let’ s have a great time dancing together!
配信: マイナビ子育て
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