「大腸がんの主な5つの初期症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!

「大腸がんの主な5つの初期症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!

大腸がんを発症すると体のどこに痛みを感じる?Medical DOC監修医が大腸がんの初期症状・痛みを感じる部位・原因・検査法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

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※この記事はMedical DOCにて『「大腸がん」を発症すると体のどこに「痛み」を感じるの?初期症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
齋藤 雄佑(医師)

日本大学医学部を卒業。消化器外科を専門とし、現在は一般外科、消化管内視鏡検査、生活習慣病を中心に診療を行っている。現在は岩切病院、高砂内科・消化器科クリニックに勤務。
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。

「大腸がん」とは?

大腸がんは、結腸(盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸)と直腸に発生するがんです。大腸がんは2019年の統計では、部位別のがんの罹患数が男女別ではそれぞれ2位ですが、男女を合わせると1位となる罹患率の高いがんです。大腸がんは食の欧米化とともに増加し、年齢層では40歳から増加し始めます。大腸がんとその初期症状や痛みの部位を理解して、適切な検査を受けることが重要です。

大腸がんの前兆となる初期症状

大腸がんの早期のものはほとんど症状がありません。ただし、進行することで、さまざまな症状が出てくることがあります。ここでは大腸がんの前兆となる初期症状を解説します。現在の症状に一致するものがある場合は、お近くの消化器科を受診するのがおすすめです。

波のある腹痛

大腸がんの場合、がんそのものの痛みよりもがんによって腸管がひきつれて痛みを生じる場合があります。その場合の痛みは持続痛ではなく、痛い時と治まる時が繰り返される波のある腹痛です。腹痛を繰り返す場合はお近くの消化器科を受診しましょう。

血便

大腸がんができると、血便を生じることがあります。がんの部分は便などに触れるだけでも容易に出血を起こしてしまうからです。また目には血液が見えなくても、便の中に血液が出ている場合があります。大腸がん検診で行う便潜血(べんせんけつ)の検査では目には見えない血便も検知できます。血便が出た場合や検診で便潜血が陽性になった方は、すぐに大腸カメラができる消化器内科を受診しましょう。

便の習慣の変化

大腸がんが進行すると大腸の内側が狭くなって、便が通りにくくなります。便秘がちになる、便が細くなる、下痢になるなどの排便習慣の変化が起きる場合があります。便の性状の変化が気になる場合にはお近くの消化器科に相談しましょう。

吐き気・嘔吐

大腸がんが進行して、便が通らなくなってしまうと腸閉塞の状態になります。腸閉塞の症状として吐き気や嘔吐が出ます。お腹が張って食欲がなくなり、水分を摂っても吐いてしまう状態です。このような状態の場合にはすぐにお近くの消化器科を受診しましょう。腸閉塞が疑われれば、大きな病院へ紹介されることもあるでしょう。

お腹のしこり

大腸がんが大きくなるとしこりとして、手で触れることがあります。お腹の全体を押してみて、お腹の同じ場所にしこりが触れる場合など、気になる症状があるときはお近くの消化器科を受診しましょう。

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