体を密着させる習性が関係している
狭い場所へもすっぽりと入り込んでしまう猫たち。このような密着したがる習性は、穴蔵をすみかにしていた野生時代の名残。猫はまわりを囲まれた場所にピタッとはまると安心するようです。なお、猫はほかにも、体を温めたいときや甘えたいときなどに、何かに体をくっつける習性があります。
骨をつなぐ靭帯が柔らかい
狭い場所で小さく丸くなったり、リラックスして体を長く伸ばしたり……。猫がこのように伸縮自在なのは、骨の数の多さもありますが、それに加え骨と骨をつなぐ靭帯(じんたい)がほかの動物に比べて柔軟性に富んでいるからです。関節をすべて伸ばすと、ふだんより2~3割は長くなるといわれているのですよ。
猫が液体のように体を容器に合わせて変化させられるのには、生まれもった体のしくみや習性と関係があることがよくわかりました。愛猫がどこまで液体のようになれるのか、少し試してみたくなりますね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2020年8月号『その身を自在にだらり、ぐにゃり。やっぱり猫は、液体でした。』
文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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