歯みがきを全くしていないという方はいないと思いますが、毎日きちんと磨いていても、虫歯・口臭・舌苔など、尽きないのが口腔の悩み。
これらの解決およびオーラルケアに重要なこととは?
今回は、あかまつ歯科クリニック院長、赤松佑紀先生にお話を伺いました。
最も重要!まずは基本の歯みがき
歯みがきは、理想であれば1日3回 食後にできるといいと思います。
お昼が難しい場合は朝食後と就寝前の1日2回は行っていただきたいです。
最近ではマスクもなくなってきましたし、お昼も歯ブラシを職場やお出かけ先に携帯していただき、エチケット的にブラッシングしていただくこともおすすめいたします。
また、歯みがきだけでは、歯と歯の間の汚れを完全に取り除くことが難しいため、フロスも重要です。
歯ブラシでは届かない部分に食べカスやプラークが残りやすく、これが虫歯や歯周病の原因になります。
フロスを使うことで、より徹底的に口内を清潔に保つことができますよ。歯みがきとフロスの組み合わせが理想的です。
そして歯みがき粉は、フッ素が含まれているものがおすすめです。
できれば1450ppmと記載してあるものがいいと思います。
後は、着色が着きやすい場合はホワイトニング効果の追加がある歯磨剤、知覚過敏の症状があれば知覚過敏抑制効果の追加がある歯磨剤がおすすめです。
基本としてフッ素が含まれたものを使って下さい。
プラスして、ご自身の悩みに合った歯みがき粉を選ぶと良いでしょう。
定期的にクリニックに通うのはいいことだけど・・・最も大切なことは?
一昔と比べると、削る治療が目的でなく、クリーニングが目的の患者さんが増えてきました。
オーラルケアに意識を向けることは良いことですが、では、定期的にクリーニングしていればいいのでしょうか?
じつは、それは間違いです。
まず定期的な来院(メインテナンス)に入る前に、徹底的に歯周病治療や病気のリスクアセスメントをして病気が起きにくい状態にする必要があります。
そのためにも、一般的な歯石除去では表面上の汚れしかとっていないため、歯周病の根本的な治療になっていない可能性があります。
お口の中が良い状態になったのを確認して、それを維持するためにメインテナンスでチェックしていきます。
来院頻度は、皆さんの病気のリスクや病状によって変わってきます。
1ヶ月~2ヶ月でチェックしないといけない場合もありますし、6ヶ月以上あけても問題ない場合もあります。
これはしっかりと病気のリスクやライフステージの変化をみてプロである歯科医師と歯科衛生士が決めていきます。
歯の美しさだけでなく、健康にも気を配っていきたいですね。
[執筆者]
赤松佑紀
あかまつ歯科クリニック院長
博士(医学)
顎咬合学会認定医
一般社団法人一隅会理事
朝日大学卒業後、京都府立医科大学歯科で研修医として入局。
その後、京都府立医科大学大学院感染免疫病態制御学大学院に進む。
そして大学院後、京都府立医科大学大学院医学研究科歯科口腔科学助教(併任)と京都府立心身障害者リハビリテーション病院 歯科医長として過ごし、地元神戸であかまつ歯科クリニックを開業。
メディカルトリートメントモデルと呼ばれる歯科医療モデルで、予防歯科を基盤として全ての診療に幅広く従事している。
現在は、全国的に予防歯科医療を広めていくために、一般社団法人の理事として奮闘している。
あかまつ歯科クリニック
配信: キレイ研究室
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