子どもにスパイスを使うときの注意点
スパイスは子どもの料理にも使えますが、注意点もあります。
子どもにおいしく・自然にスパイスを楽しんでもらうため、気を付けたいポイントをご紹介します。
刺激の強いスパイスは控える
スパイスの中には、胃腸を刺激するものもあります。
例えば唐辛子・チリペッパー・わさびなどは、子どもの未熟な胃腸には強すぎます。
お腹を壊すリスクが高いため、刺激の強いものは控えましょう。
アレルギーに注意
スパイスの中には、アレルギー症状を引き起こすものもあります。
子どもに初めてスパイスを与えるときは、「少量ずつ」を徹底してください。
万が一アレルギーが疑われる症状が出た場合は、早急に医療機関に相談することをおすすめします。
子どもの年齢に合わせたおすすめのスパイス
子どもが1歳半~3歳くらいになれば、調理に使えるスパイスが増えてきます。
子どもの成長に合わせて、少しずつスパイスメニューのレパートリーを増やしていきましょう。
ここでは年齢別におすすめのスパイスをご紹介しますが、目安ですので、子どもに合わせて選んでみてください。
1~3歳
幼児期初期は、比較的好き嫌いが少ない時期。
素材の味を活かせる、シンプルなスパイスがおすすめです。
▼ターメリック
ターメリックは、「ウコン」とも呼ばれるショウガ科の植物です。
スパイスでは根の部分が使われており、鮮やかな黄色をしています。
土っぽさを感じさせる独特の風味があり、カレーなどの色付けに欠かせないスパイスです。
▼コリアンダー
コリアンダーも、カレーには欠かせないスパイスの1つ。
スパイスとして活用されるのは実の部分で、葉っぱは「パクチー」として親しまれています。
スパイスのコリアンダーは、柑橘系を思わせる爽やかな香りが特徴です。
カレーのほか、パンやクッキーなどにも使用されます。
▼クミン
クミンは、セリ科の植物の種を乾燥させて作られたスパイスです。
古代エジプトでは、防腐剤として使われていました。
いわゆるカレー粉の香り=クミンの香りといってよく、肉料理や魚料理に使用すると素材の味が引き立ちます。
3~5歳
味覚が発達してくる3~5歳は、食欲増進効果を期待できるスパイスがおすすめ。
風味の強いスパイスを使うことで、子どもの好奇心や興味を刺激する食事が完成します。
▼ガーリック
にんにくを粉末やスライスにして作られたスパイスです。
肉や魚の臭みを消す効果があり、西洋料理や中華料理、韓国料理、イタリア料理などでは欠かせないスパイスといえます。
肉料理・魚料理はもちろん、炒めものやパスタ、パン、スープなど、幅広い料理におすすめです。
▼ジンジャー
ショウガ科の植物の根を使用したスパイスです。
爽やかでスパイシーな香りがあり、日本でも古くから飲料や料理に使われてきました。
例えば古くからある「生姜湯」は、健康効果を期待できるとして現在でも人気です。
子どもに与えるなら、風味豊かなジンジャーブレッドやジンジャークッキーにしてみてはいかがでしょうか。
▼パプリカ
ナス科に属するパプリカの実を乾燥させて粉末にしたスパイスです。
原産地は南アメリカで、独特の甘みがあります。
鮮やかな赤い色は、料理の見栄えアップ・食欲増進に最適です。
いつものトーストにパセリとパプリカを乗せる、マッシュポテトにパプリカを一振りする……、使い方はさまざまあります。
なお日本では生のパプリカも食べられていますが、スパイスのパプリカとは別の品種です。
6歳~
学童期に入る6歳ごろは、より複雑な味も理解できるようになります。
スパイスの奥深い味わいも、おいしく感じられるようになるかもしれません。
学童期以降におすすめのスパイスを見ていきましょう。
▼クローブ
クローブは、インドネシア原産の常緑樹のつぼみを乾燥させたスパイスです。
甘くスパイシーな香りと、ピリッとした刺激があります。
肉の臭みを和らげる効果があり、肉料理のおいしさを引き立てたいときに最適です。
またクローブのバニラのような甘いにおいは、スイーツの香り付けにも使われます。
ミルクティーや焼きリンゴに加えると、風味がアップするのでおすすめ!
▼シナモン
シナモンは、クスノキ科の常緑樹の樹皮を乾燥させて作られたスパイスです。
独特の風味と甘さがあり、スイーツの風味付けによく使われています。
日本では「ニッキ」という名前で親しまれていますが、厳密に言うと両者は同じではありません。
シナモンが「セイロンニッケイ」から作られるスパイスであるのに対し、ニッキは「日本桂皮」から作られます。
どちらも同じクスノキ科ですが、風味は微妙に異なるのです。
シナモンも、スイーツでよく使われるスパイス。
定番のアップルパイのほか、ガトーショコラやブラウニーといったチョコレート系のスイーツともベストマッチです。
▼ナツメグ
ナツメグは、ニクズク科の常緑樹の実から作られるスパイスです。
豊かな風味を持ち、シナモン、コショウ、クローブと並び「世界四大スパイス」の1つに数えられています。
ナツメグの用途は幅広く、肉料理から野菜料理・卵料理までとさまざまです。
ハンバーグやロールキャベツなどに使うとひき肉の臭みが和らぐほか、ホワイトソースやチーズフォンデュなどに加えるとまろやかな風味となります。
まとめ
いつもの料理にスパイスを加えることで、異なる風味を楽しめます。
小さな子どもから使えるものも多いので、ぜひいくつかご家庭に常備してみてください。
使いやすいスパイスは、クミンやターメリックなどのカレー系や、ガーリックやジンジャーなどの定番系。
スイーツを作るなら、シナモンやクローブなどもおすすめです。
ただしスパイスを多量に使うと、素材の風味が損なわれることもあります。
必ず適量を守って楽しんでくださいね。
文/カワサキカオリ
配信: ASOPPA!
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