あなただけじゃない! 見て知って、気軽に相談♪
今回ご紹介するのは、西条市にある【一般社団法人 地域ケア研究所】。
【地域ケア研究所】を立ち上げた井澤さんご夫婦は、長年、精神保健(地域のこころのケア)に関する仕事に携わってきました。
「メンタルヘルスケア事業で地域の精神保健の向上に役立ちたい」という思いから平成27年に一般社団法人地域ケア研究所を設立。
メンタルヘルスは子どもから高齢者に至るまで幅広い世代が対象ですが、この法人では“子育てママたちの心の健康”をバックアップするために産前産後ケア事業に取り組んでいるのも特徴の一つです。
産前産後ケア事業に取り組むきっかけとなったのは、井澤さん自身が産前産後の時期に慣れない環境で体調もすぐれないことが長く続いたという経験からもケアの必要性を感じたそうです。
産前産後のケア事業についてお話をお聞きすると、行政の事業ではサポートできない部分に関して、切れ目ないケアができるよう充実した内容。
ご自身の経験も踏まえ、「経験×知識」を活かしたサポートでみなさんのお悩みに寄り添った対応ができます。
どんな人が産後うつになりやすい?
厚労省よると、妊娠期から産後1年間にメンタル不調に悩まされる女性は10~30%と言われています。
西条市の年間出生数を仮に650人とすると65人~195人がお悩みを抱えている状況。
生活習慣病でよく知られている糖尿病に女性がかかる割合が10.8%なので、産前産後のメンタル不調にかかる女性の割合がいかに高いか分かります!
「誰もが通る道だから我慢しなさい」ではなく、「誰もが通る道だからみんなで乗り越えよう」と、同じように困ってきた先輩たちの意見を聞いたアンケートを公開中!
井澤さんは「衣・食・住など、人間の生理的欲求に関わる環境が整っていることが、まず大切です」といいます。
カップラーメンにお湯を入れた時やトイレに立った瞬間に赤ちゃんが泣いてしまうなど、自分のタイミングで生理的欲求が満たされないと、大人もストレスが溜まりますよね。
しっかり睡眠をとれるというのも大事なこと。
しかし、先輩ママたちの意見でも、睡眠不足・疲れが取れにくい・髪が抜けるなどの身体トラブルから気持ちの余裕が持てなくなり、すぐにイライラする・不安になるなど、心の不調にも繋がっている方が多いようです。
辛いつわりやお産を乗り越え、やっと生まれ、これからは楽になるはず…と思っていたら不眠などに悩まされるケースも。
産後の赤ちゃんと一緒に生活しているイメージがつきにくい人も要注意です。
仕事や周りの協力が得られにくいなど、「こんなはずじゃなかった」という気持ちがどんどん大きくなり、新しい生活スタイルに馴染めないというケースに繋がるそうですよ。
ネットからも情報を簡単にとれる時代、SNSも注意!
特定の育児法に憧れ、完璧にできないと自分はダメだと思い込みがちになることもあるようです。
わけもなく悲しくなる、食欲がない、眠れない…など、メンタルの不調が2週間以上続くときは、「産後うつ」を疑って、心療内科等を受診してくださいね。
こころの不調がもとで家事や赤ちゃんのお世話ができないときは無理をせず、家事育児代行サービスや産後ケアなどの外部サポートを利用しましょう。
産後うつは出産後にかかりやすい病気です。
「恥ずかしい」「こんな状態になるなんて、なんて自分はダメなんだろう」と思わずに、たくさんの人を頼ってデリケートなこの時期を乗り切りましょう!
アンケートにはたくさんのママの声が寄せられたということですが、特に多かった意見は、赤ちゃんの“泣き”への対応でのお困りごと。
また、それに上の子の世話や家事などが加わると、心身ともに大きな負担がかかります。
そこで大切なのが、周囲のちょっとした気遣いと具体的なお手伝い。
今困っていること・不満に感じていること・一緒にやってほしいこと、そしてそれが夫婦間だけではかなわないときにどうするかなど、話し合っていくことが重要。
『産前産後ママの声プロジェクト』では、質問・相談・サポートをしてくれるサービスも紹介しています。
こちらは西条市を中心に紹介されていますが、他の市や県でも同様のサービスを行っているところがあるので、まずは周りに相談してみてくださいね!
あなただけじゃない。周りに同じ悩みを抱えている人がたくさんいますよ~!
配信: イマナニ